介護とは何か、ということを疑問に感じている人は少なくありません。

介護とは、日常生活に支障がある人に対して日常生活の介助を行うことですが、介護の仕事の内容やどのようにして働き始めるかを知らない方は多くいます。

ここでは、介護の歴史や仕事内容、介護士になる方法、施設の種類、介護職の資格など介護とは何か紹介していきます。

介護職員として働くことを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

介護の仕事に興味がある方はウィルオブ介護にご相談ください

利用者が日常生活を不安なく過ごせるように介助を行うことで、自立を支援することが介護の仕事です。そのため、介護について基礎的な知識だけでも知っておくと仕事の意味や役割を理解したうえで仕事ができます。

ウィルオブ介護は介護職に特化した転職エージェントなので、介護の現場についてくわしい担当者がサポートを行っています。相談だけでも受け付けていますので、気になる方は是非一度お問い合わせください。

介護とは

ここでは、介護の定義・日本の歴史・介助との違い・看護との違いの4点について解説していきます。

介護に関する基礎にもなるので、これから介護職への転職を検討している方は是非参考にしてください。

介護の定義

定義といっても、法的に定められた定義はありません。

社会福祉士及び介護福祉士法において、介護する側に対しては次のように定義されています。

この法律において「社会福祉士」とは、第二十八条の登録を受け、社会福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもつて、身体上若しくは精神上の障害があること又は環境上の理由により日常生活を営むのに支障がある者の福祉に関する相談に応じ、助言、指導、福祉サービスを提供する者又は医師その他の保健医療サービスを提供する者その他の関係者(第四十七条において「福祉サービス関係者等」という。)との連絡及び調整その他の援助を行うこと(第七条及び第四十七条の二において「相談援助」という。)を業とする者をいう。

2 この法律において「介護福祉士」とは、第四十二条第一項の登録を受け、介護福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもつて、身体上又は精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある者につき心身の状況に応じた介護(喀痰かくたん吸引その他のその者が日常生活を営むのに必要な行為であつて、医師の指示の下に行われるもの(厚生労働省令で定めるものに限る。以下「喀痰吸引等」という。)を含む。)を行い、並びにその者及びその介護者に対して介護に関する指導を行うこと(以下「介護等」という。)を業とする者をいう。

※引用:社会福祉士及び介護福祉士法

上記のことを含め、介護とは「日常生活に支障がある人に対して、食事や排泄、入浴等の身体的な援助を行うほか、日常生活全般の支援を行うこと」をいいます。

日本の介護の歴史

既に日本は高齢社会を迎えている今、介護の需要は今後増えていくことが予想されます。

そこで、今回は制度が整備され始めた頃からのことについて触れていこうと思います。

2000年以前に老人福祉制度と老人保健制度に基づいて提供されていた高齢者サービスは、戦後の高度経済成長とともに整備され始めました。

しかし、老人福祉制度は所得が低い方のみを対象としていたため、利用できない場合が多く、高齢者の多くは在宅介護をしいられていました。

高齢者虐待や身体拘束、また介護する側の介護ストレスの問題も増えていったことから「介護地獄」という言葉がこの時代に出てきました。

介護の状況を少しでも良くするため、2000年4月に施行されたのが「介護保険法」です。

介護保険法施行により、利用者やその家族自らがサービスの種類・事業者を選んで利用できるようになりました。

介護と介助の違い

介護と介助は似ている言葉ですが、それぞれ意味が違うので混同しないようにしましょう。

介護とは日常生活に支障がある人に対して日常生活全般の支援を、介助とは日常生活を送るうえで必要となる行為をそばで手助けします。

上記のことから、介助は具体的な手助けの行為(サービス)を指し、介護の中に介助が含まれていることになります。

介護と看護の違い

介護と看護も似ているので混同されやすいため、ここで解説する違いを覚えておきましょう。

看護とは、けが人や病人などを健康状態に回復するまで支援することを言います。

共通する部分もありますが、介護は日常生活のサポート、看護は治療のサポートといった役割の違いがあげられます。

そのため、看護は多くの医療行為にも対応でき、取得必要な資格や仕事内容も異なるのです。

介護の仕事について

ここからは、実際に介護の仕事を検討するうえで、知っておくべき情報を解説します。

基本的な仕事について解説するので、これから介護の仕事をしたいと考えている方は検討する参考にしてください。

介護職の業務内容

ここでは、介護職の業務内容の例を紹介していきます。

移乗介助

車いすやベッドへの自力での移乗が難しい利用者に対して、介助を行うことを言います。

車いすなど機器類の安全確認や、相手の状態をよく把握するなどして、状況に応じた介助を行いましょう。

入浴介助

自力での入浴が難しい利用者に対して、入浴準備から始まり、洗身洗髪、着脱介助など、入浴に関する介助を行うことを言います。

転倒防止など安全面と、利用者さんの人としての尊厳にしっかり配慮をしながら行いましょう。

排泄介助

自力でトイレで用を足すことが難しい利用者に対して、移動や着脱介助、またはおむつ交換など排泄に関する介助を行うことを言います。

利用者の人としての尊厳や衛生面に配慮すると同時に、排泄物の状態を見て利用者さんの健康状態を把握しながら行うようにしましょう。

排泄介助の詳しい手順は「排泄介助の正しい手順・ポイントを解説|高齢者を傷つけないために」で解説しています。

食事介助

自力で食事を摂ることが難しい利用者に対して、介助を行うことを言います。

安全に対する配慮はもちろん、お食事の時間を楽しんでもらえるよう、工夫をしながら介助を行いましょう。

食事介助の方法やコツ、対応するために必要な資格について解説」でもくわしく解説しています。

介護職の働く場所

介護職の働く場所は、大きく分けると以下の4つに分けられます。

通所型介護施設

介護を必要とする方を対象に、日帰りで介護やサポートを行う施設です。

たとえば「デイサービス」がそれに該当し、利用者ご家族の介護負担の軽減などの役割もあります。

さまざまなレクリエーションを通じて、利用者とコミュニケーションを多くとれることも特徴の一つです。

デイサービスについては「デイサービスの仕事内容とは?1日の流れや向いている人の特徴を解説」でくわしく解説しています。

入居型介護施設

介護を必要とする方が入居でき、その入居者のサポートを行う施設です。

たとえば、介護老人福祉施設(特養)や有料老人ホームなどが該当しますが、有料老人ホームは「介護付」「住宅型」の2種類あります。

介護付きの有料老人ホームは、介護と生活支援のサービスを受けながら生活をしていくため、介護が必要な方が対象です。

住居型の有料老人ホームは自立している方や要介護度が低い方を対象としているため介護サービスの提供ではなく、食事や清掃などの日常生活の支援を受けながら生活をします。

訪問介護事業所

介護を必要とする方の自宅に訪問して、介護サービスを提供します。

具体的には、食事や排泄、入浴介助などの身体介助、家事の手伝いや病院への付き添いなど幅広くサポートをします。

医療機関

入院患者に対して医療行為を除く介助業務や、シーツ交換などを行います。

また、医師や看護師から人手が必要になったときに呼ばれたり、看護師が使う医療機器の準備など看護師のサポートを行うこともあります。

各施設についてくわしいことは「介護職で働きやすい施設の特徴や自分で選ぶコツなどを徹底解説!」でも解説しています。

介護職で働く方法

介護職員は、無資格未経験でも応募して採用されれば働き始めることは可能な仕事です。

しかし、取得資格によって給与や待遇が変わることが多いため、介護職を考えているのなら、先に資格を取得してから探す方法もあります。

くわしくは、以下記事でも解説しているので気になる方は是非ご覧ください。

介護職の資格について

ここでは、介護職としてのキャリアアップを考える基礎となる3つの資格について紹介します。

介護職員初任者研修

講義と実技演習を受講して介護に必要な基礎知識や技術などを身に付け、試験に合格することによって取得できる資格です。 

講義の期間は、受講者一人ひとりのプランやコースによってさまざまです。

試験の難易度はそこまで難しいものではなく、研修で学んだことをしっかり復習すれば心配する必要はありません。

介護職員初任者研修を取得することで、資格保持者となり自信が持てるだけでなく、就職先の選択肢が増えたり、キャリアアップのスタートラインに立てるメリットがあります。

介護福祉士実務者研修

450時間のカリキュラムを修了することで取得できる資格で、介護福祉士国家試験の受験資格の一つです。

より質の高い介護サービスを提供できるようになるだけでなく、 資格手当による昇給や就職の選択肢が更に増えるメリットがあります。

またサービス提供責任者を目指すことも可能になる為、キャリアの選択肢も増えます。

介護福祉士実務者研修については「介護福祉士実務者研修とは?介護職転職にどう役立つ?条件や取得のメリット、求人情報も調査しました」でも紹介しています。

介護福祉士

国家試験に合格することで取得できる資格です。

介護福祉士の資格を取得することで仕事の幅が広がりますし、収入やキャリアアップも目指せるようになるのです。

試験自体は1年に1回、筆記試験と実技試験、別日に分けて行われます。

しかし、試験を受けるにはルートによって条件があります。

たとえば、実務経験からの受験であれば介護の現場で3年以上実務経験を積むことと、介護福祉士実務者研修の資格の取得が必要です。

また上記で紹介した以外にも、認定介護福祉士・福祉住環境コーディネーターなどのたくさんの資格があります。

介護のキャリアについて

介護の仕事は、介護職員や介護福祉士以外にも、様々なキャリアを考えながら働けます。

  • ケアマネジャー(介護支援専門員)
  • サービス提供責任者
  • 社会福祉士 など

介護職のキャリアについては「介護職のキャリアアップとは?キャリアパスの流れや必要資格など解説」でくわしく解説しています。

よくある質問

ここでは、介護の仕事についてよくある質問を紹介します。

介護の仕事の魅力は何ですか?

介護の仕事は夜勤のシフトがあったり人手が不足している現実はあるので、楽ではない仕事です。

しかし、利用者とのコミュニケーションの中で新たな知識や価値観など様々な学びを得られることが魅力の一つです。

そして患者の変化が目に見える成果につながることや、直接「ありがとう」と感謝を伝えてもらえることで仕事のモチベーションが高まります。

また未経験からでも始めやすい仕事の一つでもあることから、挑戦しやすいこともメリットといえます。

くわしくは「介護職のやりがいや魅力は何?向いている人の特徴や仕事内容なども解説」をご覧ください。

介護の仕事で大切なことは何ですか?

 信頼関係を築くことが大切です。

常に相手の気持ちを想像し、思いやりを持って接することで、自然と築けます。

ほかにも、介護の現場は、歩行時の転倒リスクや食事時の誤嚥のリスクなど危険が多い場合が多いため、常に周りをよく見て事故を未然に防ぐ必要があります。

また、介護は新しい情報や利用者一人ひとりに適した介護方法、また自分のキャリアなど学ぶことが尽きません。

より良い介護を提供するため、学び続ける姿勢を忘れないようにしましょう。

まとめ

この記事では、介護の定義や歴史、介護の仕事について解説してきました。

高齢社会が進んでいることから、介護の仕事に対する需要が更に高まることが予想されます。

また、介護の仕事は無資格未経験でも始めることが可能です。

転職を検討している方は、介護職への転職も視野に入れ検討してみましょう。

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介護の仕事は幅広く、働く場所によっても現場の環境が変わります。そのため、自分にはどのような働き方が向いているかわからない方もいます。

介護職への転職で悩まれている方は、介護の現場にくわしいウィルオブ介護に相談をしてみませんか?仕事探しだけでなく、働き方の提案や面接対策、履歴書添削、悩み相談などサポート体制が充実しています。相談だけでも受け付けていますので、安心して転職活動を始められますよ。

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