老健(介護老人保健施設)への就職・転職を考えているものの、「自分に向いているのか」「実際の仕事はきつくないのか」と気になっている方もいるでしょう。
老健は、利用者の在宅復帰を目指し、介護・医療・リハビリの専門職が連携して支援する施設です。そのため、基本的な介護技術を高めたい人や、多職種と協力して働きたい人、利用者の回復を支えることに関心がある人などに向いています。
この記事では、老健の特徴や仕事内容、特養・病院との違い、向いている人の特徴、やりがい・大変さまで解説します。老健で働く看護師の仕事内容や給与、介護職に役立つ資格も紹介するので、自分に合う職場か判断する参考にしてください。

老健は施設によって、人員体制や夜勤の回数、担当業務、教育制度などが異なります。自分に向いているか判断するには、仕事内容や勤務条件を具体的に確認することが大切です。
ウィルオブ介護では、これまでの経験や保有資格、希望する働き方を踏まえて求人探しをサポートしています。「老健とほかの施設のどちらが合うか迷っている」「勤務体制や給与を比較したい」といった悩みも、お気軽にご相談ください。
老健での仕事が向いている人の特徴

老健に向いているかは、介護経験の長さだけで決まるものではありません。在宅復帰への関心やチームで働くことへの適性、変化への対応力なども重要です。自分の考え方や得意なことと、次の5つの特徴を照らし合わせてみましょう。
利用者の在宅復帰を支援したい人
利用者が自宅での生活へ戻るための支援に興味がある人は、老健に向いています。老健では、介護やリハビリなどを通じて、利用者ができることを生かしながら在宅復帰を目指します。
そのため、日常生活を長期的に支えることだけでなく、利用者の状態や生活動作の変化を見守り、自宅での暮らしにつなげる過程に関わりたい人に適した環境です。
「できることが増えるよう支えたい」「自宅へ戻るという目標に寄り添いたい」と考える人は、老健で働く目的を感じやすいでしょう。
日常生活を支える介護技術を高めたい人
基本的な介護技術を身につけたり、さらに高めたりしたい人にも老健は向いています。介護職員は、食事・入浴・排泄・移乗など、利用者の日常生活を支えるさまざまな介助に携わります。
一方で、利用者自身ができる動作まで介助するのではなく、身体状況に応じて見守りや部分的な支援へ切り替える判断も必要です。
単に介助の手順を身につけるだけでなく、「どこまで支援すれば本人の力を生かせるか」を考えながら、介護の基礎を実践的に磨きたい人に適しています。
周囲とのコミュニケーションが苦ではない人
周囲とコミュニケーションを取りながらチームで支援することが得意な人は、老健で働きやすいでしょう。
老健では介護職員だけでなく、医師や看護師、リハビリ専門職などがそれぞれの専門性を生かして利用者を支えます。介護中に気づいた変化を共有したり、専門職から受けた助言を日常の介護へ取り入れたりすることも必要です。
意見が異なったときも自分の考えだけにこだわらず、相手の専門性や立場を尊重しながら話し合える人は、チームケアに適しています。
介護以外にリハビリや医療について学びたい人
介護に加えて、リハビリや医療についても学びたい人にとって、老健は専門職の視点に触れやすい環境です。
たとえば、身体機能に合わせた介助方法についてリハビリ専門職から助言を受けたり、利用者の健康状態について看護師と情報を共有したりする機会があります。
介護だけの視点にとどまらず、身体機能や健康状態を含めて利用者を捉えられるようになりたい人は、日々の連携から学べることが多いでしょう。
気持ちを切り替えながら働ける人
環境の変化に対応し、気持ちを切り替えながら働ける人も老健に向いています。
在宅復帰を目指す老健では利用者の入退所があり、新しく入所した人の状態や必要な介助方法をその都度把握して仕事を進める必要があります。
また、介護の現場では、予定どおりに支援が進まないこともあります。一つの出来事を必要以上に引きずらず、状況を整理して次の対応を考えられることは、安定して働くうえで役立ちます。
老健では、利用者の在宅復帰を支える介護技術に加え、多職種と連携する力や、入退所などの変化へ柔軟に対応する姿勢が求められます。自分に向いているか判断する際は、仕事内容や職場の支援体制まで確認することが大切です。
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「リハビリや医療について学べる職場を探したい」「多職種と連携できる老健で働きたい」といった相談も可能です。老健への転職を検討している方は、ウィルオブ介護へ相談してみてください。
老健に向いている人の特徴を確認したうえで、施設の役割やほかの介護施設との違いについても理解しておくと、実際の働き方をより具体的にイメージできます。ここからは、老健とはどのような施設なのかを解説します。
そもそも老健とは

老健での働き方が自分に合っているか判断するには、まず施設が担う役割と介護職の仕事内容を理解することが大切です。
老健とは「介護老人保健施設」の略称で、在宅復帰を目指す人を受け入れ、リハビリや必要な医療、介護などを提供する施設です。要支援1・2の人は対象外で、要介護1~5の認定を受けた人が利用できます。
施設内では、介護職員だけでなく、医師や看護師、理学療法士・作業療法士などのリハビリ専門職、管理栄養士などが連携します。それぞれの専門性を生かしながら、利用者が自分でできることを維持・向上させ、自宅での生活につなげていくことが老健の特徴です。
介護施設全体の特徴を比較したい方は、介護施設の種類|13種類の一覧、特徴やサービス内容なども参考にしてください。
老健での職員の仕事内容
老健の介護職員は、食事・入浴・排泄・移動など、日常生活を支える介助を中心に行います。在宅復帰を目指す施設のため、すべてを介助するのではなく、利用者自身でできる動作は見守り、必要な部分を支援することも大切です。
施設によっては、レクリエーションや行事の企画・実施、通院時の付き添いなどを担当する場合もあります。また、利用者の日々の様子や変化を他職種へ伝え、支援方法の見直しにつなげることも介護職員の役割です。
介護職全般の業務について確認したい方は、介護士の仕事内容を徹底解説も参考になります。
老健の求人一覧は、以下をご覧ください。
老健では在宅生活を見据えた支援に携わるため、仕事内容だけでなく、ほかの施設とは何を目的として支援する点が異なるのかを知っておくと、職場選びの判断がしやすくなります。
老健とほかの施設の違い

同じ介護分野でも、施設の目的が変われば、利用者への関わり方や仕事で重視されることも異なります。老健で働く姿をより具体的にイメージするため、代表的な比較対象である特養と病院との違いを押さえておきましょう。
特別養護老人ホーム(特養)との違い
特別養護老人ホーム(特養)は、常に介護が必要な人に対して、日常生活上の支援などを提供する生活施設としての性格が強い施設です。一方、老健は利用者の心身機能の維持・回復を図り、在宅生活へつなげる役割を担います。
そのため、老健の介護職員には日常生活を介助するだけでなく、利用者ができる動作を生かし、自立につながるよう支援する視点も必要です。
どちらも介護職の勤務先ですが、支援する目的や利用者との関わり方には違いがあります。より詳しく比較したい場合は、特養と老健どちらが働きやすい?も確認してみてください。
特別養護老人ホームの求人一覧は、以下をご覧ください。
病院との違い
病院は、病気やけがの診断・治療など、医療を提供することが中心です。一方、老健では看護や医学的管理のもとで介護やリハビリを提供し、利用者が再び居宅で生活できるよう支援します。
そのため、老健は医療との関わりがあるものの、病院と同じ役割を担う施設ではありません。介護職員にとっては、利用者の生活に関わりながら、医療・リハビリの専門職とも連携できる環境です。
病院の求人一覧は、以下をご覧ください。
老健で医療と介護がどのように結びついているのかを理解するには、看護師が担う役割についても知っておくと、職場全体の連携をイメージしやすくなります。
老健で働く看護師の仕事内容

老健では看護師が利用者の健康状態を支えながら、医師や介護職員、リハビリ専門職などと連携しています。介護職を希望する人にとっても、看護師が何を担当しているのかを知ることは、老健における職種間の役割分担を理解するうえで役立ちます。
医師の指示に基づく医療処置・ケア
老健には医師が配置されており、看護師は医師の指示に基づいて、利用者の状態に応じた医療的な処置やケアを行います。具体的な業務は施設や利用者の状態によって異なりますが、インスリン注射などに対応する場合もあります。
利用者の体調に変化があれば状態を確認し、医師への報告や必要な対応へつなげます。介護職員だけでは対応できない医療面を支え、安心して生活やリハビリを続けられる環境を整えることが、老健看護師の重要な役割です。
利用者の健康状態の管理
利用者の健康状態を継続的に把握することは、老健で働く看護師の中心的な仕事の一つです。バイタルサインの測定や日々の観察、コミュニケーションなどを通じて体調を確認し、異常や変化が見られた場合は医師への報告や必要な対応につなげます。
また、感染症を予防するための対策や、介護職員への健康面の情報共有も欠かせません。
服薬管理・内服介助
利用者が薬を適切に服用できるよう管理することも、看護師の仕事です。高齢になると複数の薬を服用していたり、認知機能や身体機能の状態から、自分だけで薬を管理することが難しかったりする場合があります。
看護師は処方内容を確認し、決められた用法・用量で服用できるよう管理や内服介助を行います。服用後の体調にも注意を払い、気になる変化があれば医師へ報告・相談するなど、安全に薬を使用できるよう支援します。
医師・介護職員などとの連携
老健では、看護師だけで利用者を支援するのではなく、医師や介護職員、リハビリ専門職、管理栄養士、介護支援専門員などが情報を共有しながらケアを進めます。
看護師は健康状態や医療面での注意点を他職種へ伝え、必要に応じてカンファレンスにも参加します。一方で、介護職員から生活中の変化を聞いたり、リハビリ専門職から身体機能について情報を得たりすることもあります。
こうした多職種による連携は老健の特徴ですが、それぞれが専門的な立場から意見を出すからこそ、調整が必要になる場面もあります。
生活支援・リハビリ支援
老健の看護師は医療面の業務だけでなく、介護職員やリハビリ専門職と協力しながら利用者の日常生活を支援する場合もあります。食事や排泄、清潔保持などに関わり、生活場面から体調や身体機能の変化を把握することもあります。
また、リハビリを安全に進められるよう、利用者の健康状態や医療上の注意点をリハビリ専門職と共有することも重要です。
医療・介護・リハビリを完全に分けるのではなく、それぞれの専門職が情報を持ち寄りながら在宅復帰を支えます。
看取り・ターミナルケア
施設の方針や利用者の状態によっては、老健で看取りやターミナルケアに携わることがあります。看護師は医師や介護職員などと連携し、終末期にある利用者の状態を観察しながら、苦痛や不快感を軽減するためのケアに関わります。
状態の変化を医師や介護職員へ共有したり、ご家族への説明や精神的な支援を行ったりすることも役割の一つです。
ただし、看取りへの対応方針や看護師が担当する範囲は施設によって異なります。就職・転職時には、看取りの実施状況や夜間を含めた対応体制を確認しておくとよいでしょう。
看護師・看護助手の求人一覧は、以下をご覧ください。
老健ではこのように多職種との関わりが多く、状況に応じた判断や調整も必要になります。仕事内容に魅力を感じる一方で、こうした職場特性を負担に感じる人もいるため、就職前には「きつい」「やめとけ」と言われる理由も把握しておきましょう。
「老健はきつい」「やめとけ」と言われる理由

「老健はやめとけ」という意見があるからといって、すべての人に向いていないわけではありません。老健特有の仕事の進め方と自分の性格・価値観が合わない場合に、負担を感じやすくなります。代表的な3つの理由から、どのような場面で大変さを感じるのか確認しましょう。
他職種間での意見の対立がある
老健では、介護職員のほかに医師や看護師、リハビリ専門職など、多くの職種が一つのチームとして利用者を支援します。しかし、職種によって専門性や重視する視点が異なるため、支援方針について意見が合わないこともあります。
たとえば、介護職員は生活リズムや休息を優先したい一方で、リハビリ専門職は身体機能への働きかけを重視する場面もあるでしょう。
異なる意見を否定するのではなく、それぞれの専門性を理解して支援方法を調整する必要があるため、人との調整を負担に感じる人には難しさがあります。
入退所のサイクルが早く忙しい
老健は在宅復帰を目指す施設であるため、長期的な生活を前提とする施設と比べて、入退所に伴う対応が発生します。
新しい利用者を受け入れる際は、身体状況や生活歴、必要な介助方法などを把握し、職員間で共有しなければなりません。退所する場合にも、在宅生活へ移るための情報共有や準備が必要です。
通常の介護業務と並行して対応することになるため、変化の多い環境よりも、決まった流れで落ち着いて仕事を進めたい人は慌ただしさを感じることがあります。
プレッシャーを抱えやすい
老健では在宅復帰を見据え、利用者が自分でできることまで介助しすぎない姿勢が求められます。時間がかかっていてもすぐには手を貸さず、本人の力を生かせるよう見守ることが必要な場面もあります。
「代わりにやった方が早い」と感じても、利用者の自立につながる方法を考える必要があるため、状況によっては忍耐が必要です。
また、利用者の状態を見ながら、多職種と協力して在宅復帰につなげていく責任を負担に感じることもあります。反対に、このような支援方法に意義を感じられる人であれば、老健の働き方と相性が良い可能性があります。
老健で仕事のやりがいを感じられる瞬間

老健では、利用者の日常生活に関わりながら、在宅復帰に向けて変化していく過程を身近で見守れます。支援に対する反応や生活動作の変化が見えやすいため、自分の関わりが役立っていると実感できる場面があります。
利用者の笑顔を見たとき
日々の関わりを通じて、利用者の笑顔や喜ぶ姿を見られたときは、介護職としてやりがいを感じやすい場面です。
利用者によって興味や楽しみ方は異なるため、会話や普段の様子から好みを知り、その人に合った関わり方を考えることが大切です。
たとえば、レクリエーションや季節の行事、日常の何気ない会話などが気分転換になることもあります。自分なりに工夫した関わりによって、利用者が楽しそうに過ごす姿を見られることは、仕事を続ける励みになるでしょう。
利用者の回復を感じられたとき
利用者の状態が少しずつ良くなり、できることが増えていく過程を見守れることも、老健ならではのやりがいです。
介護職員は日常生活の支援を通じて利用者と関わるため、食事量が増えたり、自分でできる動作が広がったりといった小さな変化にも気づきやすい立場です。
こうした変化を他職種と共有し、利用者の在宅復帰につなげられたときには、チームで支援してきた成果を実感できるでしょう。
ただし、やりがいの大きさだけで職場を判断するのではなく、日常業務で生じやすい負担も含めて検討することが大切です。
老健で働くのが大変だと感じやすい瞬間

老健の仕事には施設特有の難しさだけでなく、日々の人員体制や利用者との関係づくりなど、実際に働く中で生じる負担もあります。職場選びでは「老健という施設が自分に合うか」に加えて、勤務先ごとの環境にも目を向けましょう。
人手が足りないとき
急な欠勤などによって勤務する介護職員が少ない日は、一人あたりの負担が大きくなる場合があります。
食事や入浴、排泄などの介助は利用者の生活に合わせて行う必要があるため、限られた人数で対応すると、予定どおりに業務を進めにくくなることもあるでしょう。
ただし、人員体制や業務の分担方法は施設によって異なります。就職・転職先を選ぶ際は職員数だけを見るのではなく、夜勤を含めた勤務体制や他職種との役割分担、欠員が出た際の対応なども確認すると、実際の働き方をイメージしやすくなります。
入所したての利用者と関係を築くとき
老健では、新しく入所した利用者の性格や希望、生活習慣などを理解しながら、一人ひとりとの信頼関係を築く必要があります。
丁寧に関係を築いても、在宅復帰などによって退所することがあり、その後は新しい利用者との関係づくりが始まります。
短い期間でも安心して介護を受けてもらうには、相手の話を聞き、その人に合った関わりを積み重ねることが大切です。
老健では、利用者の笑顔や回復を身近で見守れる一方、人員体制や入退所に伴う関係づくりに負担を感じる場合もあります。施設によって業務分担や勤務体制は異なるため、やりがいと働きやすさの両面から職場を比較することが大切です。
介護・福祉業界の転職支援サービス「ウィルオブ介護」では、仕事内容や人員体制、勤務時間などの希望を踏まえて求人探しをサポートしています。
「在宅復帰の支援に関われる老健を探したい」「勤務体制や業務分担を確認してから応募したい」といった相談も可能です。自分に合う老健を探している方は、ウィルオブ介護へ相談してみてください。
仕事内容や職場環境に納得できたら、転職を判断する材料として給与や手当も確認しておきたいところです。特に看護師として老健を検討している場合は、介護施設ならではの給与データも参考になります。
老健で働く介護職員・看護師の給与

老健で働く介護職員や看護師の給与は、雇用形態や保有資格、経験年数、役職、夜勤回数などによって異なります。転職先を比較する際は、平均額だけでなく、基本給や賞与、各種手当の支給条件まで確認することが大切です。
また、調査によって「平均給与額」や「給与費」など、使用される指標が異なります。それぞれの金額が何を含んでいるのかを確認したうえで、給与水準の目安として参考にしましょう。
常勤介護職員の給与
厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」によると、介護職員等処遇改善加算を取得している介護老人保健施設で働く、月給・常勤の介護職員の平均給与額は352,900円でした。
この平均給与額には、基本給と各種手当に加え、2024年4~9月に支給された一時金の6分の1が含まれています。そのため、352,900円が毎月そのまま給与明細に記載される金額とは限りません。
実際の給与は、介護福祉士などの資格の有無や勤続年数、役職、夜勤回数などによって変わります。求人を確認する際は、月給の総額だけでなく、基本給と手当の内訳、賞与の支給実績も確認しましょう。
非常勤介護職員の給与
非常勤の介護職員は、時給制や日給制で働く場合が多く、勤務日数や1日の勤務時間によって月の収入が変わります。同じ老健でも、保有資格や担当業務、早朝・夜間勤務の有無などによって時給が異なる場合があります。
月額の平均だけでは実際の収入を判断しにくいため、求人を見る際は時給に加え、予定している勤務日数と時間から月収の目安を計算しましょう。資格手当や処遇改善手当、賞与、交通費が非常勤職員にも支給されるかを確認することも大切です。
短時間勤務を希望する場合は、給与だけでなく、社会保険の加入条件や勤務時間を延ばせる可能性なども確認しておくと、希望する働き方と収入の両方を検討しやすくなります。
常勤看護師の給与
厚生労働省の「令和7年度介護事業経営概況調査」では、令和6年度決算における老健の常勤看護師1人あたり給与費は月額493,627円でした。過去の調査値に基づく約45万円ではなく、直近の公表値では約49.4万円です。
ただし、「給与費」は看護師本人の手取り額を示すものではありません。給与費には、給与や賞与のほか、事業主が負担する法定福利費などが含まれる場合があります。
実際に受け取る給与は、看護師としての経験年数や役職、夜勤回数、各種手当などによって異なります。転職時には、求人票に記載された基本給や賞与、夜勤手当などを個別に確認しましょう。
非常勤看護師の給与
同調査における令和6年度決算では、老健の非常勤看護師1人あたり給与費は月額393,398円でした。
ただし、非常勤看護師は勤務日数や1日の勤務時間が人によって異なります。給与費の月額だけを見て、常勤看護師との待遇を単純に比較するのは適切ではありません。
求人を比較するときは、時給や勤務時間、夜勤の有無、賞与・手当の支給条件などを確認しましょう。希望する日数と時間で働いた場合の月収を計算し、収入と生活スタイルの両方に合うかを判断することが大切です。
老健の夜勤手当
日本看護協会が2016年に公表した「特別養護老人ホーム・介護老人保健施設における看護職員実態調査」では、夜勤手当を支給している老健における看護職の夜勤手当は、1回あたり平均9,869円でした。
約1万円が一つの目安になりますが、調査から時間が経過しているため、現在のすべての施設に当てはまる金額ではありません。また、介護職員と看護師では夜勤手当の金額が異なる場合があります。
転職時には手当額だけでなく、月の夜勤回数や勤務時間、夜間の職員配置、休憩・仮眠時間なども確認しましょう。夜勤手当によって収入が増えても、勤務による負担が大きければ長く続けにくくなる可能性があります。
ほかの職場との給与の差
厚生労働省の「令和7年度介護事業経営概況調査」によると、令和6年度決算における常勤看護師1人あたり給与費は、老健が493,627円、特別養護老人ホームが449,818円、介護医療院が484,507円でした。調査上では、老健の給与費が比較的高い水準です。
ただし、この結果だけで、老健の看護師がほかの施設より多くの給与を受け取れるとは断定できません。求められる役割や夜勤の有無、勤務時間、人員体制などは施設によって異なります。
介護職員についても、施設形態だけで給与が決まるわけではありません。資格や経験、夜勤回数、手当、運営法人の給与制度などを含め、実際の求人条件を比較することが大切です。
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「給与と仕事内容のバランスを比較したい」「夜勤手当や賞与の条件を確認したい」といった相談も可能です。自分の希望に合う老健を探している方は、ウィルオブ介護へ相談してみてください。
なお、介護職として老健や特養で働く場合は、取得している資格も知識・技術の向上やキャリア形成に関わります。
老健への転職に役立つ資格

老健やでは無資格から介護職として働ける職場もありますが、研修や資格取得を通じて、現場で必要な知識・技術を体系的に身につけられます。自分の経験や今後のキャリアに合わせて、取得する資格を検討しましょう。
介護資格を幅広く比較したい場合は、介護職で役立つ資格25種類を一覧で紹介も参考にしてください。
介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)
介護職員初任者研修は、これから介護の仕事を始める人が基礎を学ぶのに適した研修です。介護における尊厳や自立支援、認知症、コミュニケーション、こころとからだのしくみ、生活支援技術などを学びます。
老健・特養のどちらでも、食事や入浴、排泄、移動などの日常生活を支援する機会があります。介護経験がない人や、基礎から知識と技術を身につけて現場で働きたい人にとって、介護職としての土台をつくる研修です。
取得方法や学習内容については、介護職員初任者研修とはも参考にしてください。
介護福祉士実務者研修
介護福祉士実務者研修は、基本的な介護に加えて、介護過程や認知症、障害、医療的ケアなど、より専門的な内容を学ぶ研修です。さまざまな状態の利用者と関わる老健や特養でも、学んだ知識を生かせます。
また、実務経験ルートで介護福祉士国家試験を受験する場合は、3年以上の実務経験に加えて実務者研修の修了が必要です。
介護福祉士を目指す人や介護の専門性を高めたい人は、介護福祉士実務者研修とは?も確認しておくとよいでしょう。
介護福祉士
介護福祉士は、専門的な知識と技術をもって介護を行う国家資格です。老健や特養でも、利用者の状態に応じた介護を考えたり、周囲の職員と連携したりする際に、資格取得までに身につけた知識や技術を生かせます。
取得ルートはいくつかあります。2026年度の第39回介護福祉士国家試験において、実務経験ルートでは、3年以上の実務経験と実務者研修の修了などが受験資格として定められています。
参照:介護福祉士国家試験|公益財団法人 社会福祉振興・試験センター
介護職として経験を積みながら専門性を高め、長期的なキャリアを築きたい人にとって、取得を検討したい資格の一つです。
なお、介護福祉士の資格を取得すると、応募できる求人の選択肢が広がるほか、資格手当や給与面で評価される場合があります。介護福祉士の求人一覧は、以下をご覧ください。
認知症介護基礎研修・認知症介護実践者研修
認知症介護基礎研修は、認知症の人を理解し、本人主体の介護を行うための基本的な考え方や知識を学ぶ研修です。
介護サービス事業者には、原則として直接介護に携わる職員のうち、医療・福祉関係の資格を持たない人に受講させるための措置が義務づけられており、経過措置は2024年3月31日に終了しています。新たに採用された対象職員については、採用後1年間の猶予期間があります。
一方、認知症介護実践者研修では、認知症の人へのより実践的なケアを学びます。認知症の利用者と関わる老健や特養で、対応力を高めたい人に役立ちます。
老健では無資格から働ける求人もありますが、研修や資格を通じて介護の知識・技術を身につけることで、担当できる業務や将来のキャリアの選択肢を広げられる場合があります。資格取得支援制度の有無も職場選びのポイントです。
介護・福祉業界の転職支援サービス「ウィルオブ介護」では、保有資格や今後のキャリア、資格取得に関する希望を踏まえて求人探しをサポートしています。
「無資格から働ける老健を探したい」「資格取得を支援してくれる職場を知りたい」といった相談も可能です。資格を生かした転職や働きながらの資格取得を考えている方は、ウィルオブ介護へ相談してみてください。
まとめ
老健は、介護・医療・リハビリの専門職が連携しながら、利用者の在宅復帰を支える施設です。
そのため、在宅復帰の支援に関心がある人、基本的な介護技術を高めたい人、多職種と協力して働ける人、医療やリハビリの視点を学びたい人、変化に合わせて気持ちを切り替えられる人は、老健で働くのに向いていると考えられます。
一方で、多職種との調整や入退所への対応、見守る介護などを負担に感じる可能性もあります。「向いている人」の特徴だけで判断するのではなく、自分がどのような介護をしたいのか、どのような環境なら働きやすいのかを整理することが大切です。
気になる老健が見つかったら、人員体制や夜勤の人数、看取りへの対応、教育体制、給与・手当なども求人票や面接で確認し、自分の希望する働き方と合っているかを比較してみてください。
介護・福祉業界の転職支援サービス「ウィルオブ介護」では、これまでの経験や希望条件を踏まえながら、求人探しをサポートしています。
「老健が自分に向いているか相談したい」「特養などほかの施設とも比較したい」といった相談も可能です。職場選びに迷っている方は、情報収集の一つとしてウィルオブ介護を活用してみてください。




