日本では高齢化社会が進んでおり、2025年には75歳以上の高齢者の割合が全人口の18%を超えると予想されています。
※参考:厚生労働省「介護保険制度をめぐる最近の動向について」
介護で働きたいと思っていても、「経験がなくても働けるのか」「資格がなくても大丈夫なのか」という不安から就職や転職に踏みとどまっている方がいるのではないでしょうか?
この記事ではそんな皆さんの不安を解消し、未経験無資格でも介護職で働くイメージや今後のキャリアプランが想像できるように、介護の仕事内容など役立つ情報を紹介していきます。

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目次
介護職は未経験・無資格でも転職可能!
介護職で働くには経験や資格が必要と思い、今から資格取得を目指すのが大変と感じる方もいます。
ですが、実際は未経験・無資格の方ができる仕事もあるのです。
ここでは、何故未経験でも働けるか、無資格で働ける仕事は何かなどを解説していきます。
経験がなくても働ける?
介護の仕事は未経験でもスタートすることができます。
行える業務に制限があっても、資格を持っている方の指示のもと介護サービスを提供することが可能です。
実は、経験年数や資格の有無で採用を決めるところもありますが、多くの施設では未経験や無資格でも積極的に採用を行っています。
また、施設によって介助方法など方針が異なる場合があるため、必ずしも経験が通用するわけではありません。
資格がなくても働ける?
介護の仕事は資格がなくても業務を行うことが可能です。
ですが、できる業務とできない業務があるので、事前に確認をしておきましょう。
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【できる業務】
・介護施設内での身体介助業務
・シーツ交換などの環境整備
・送迎業務
【できない仕事】
・訪問介護業務
※訪問介護で介助業務を行う場合は資格が必要
具体的な仕事内容・施設種類
ここからは実際の仕事内容や施設の紹介をするので、実際に介護業界で働くことへのイメージをつけていきましょう。
仕事内容
身の回りのことを自分で行うのが困難な高齢者の方へ、生活のサポートすることが主な仕事内容です。
高齢者の身体に直接触れる身体介助と、掃除や洗濯などの日常生活を送るうえで必要な生活支援を行います。
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食事介助:食事中に誤嚥しないようサポートを行い、食後には口腔ケアを行う
入浴介助:入浴準備から、衣類の着脱、身体や髪の洗浄のサポートを行う
排泄介助:トイレへの移動やおむつ交換を行う
移乗介助:ベットから車いすの移動のサポートを行う
施設種類
介護施設は入所施設と通所施設の大きく2つに分けられます。
入所施設は、介護施設内に住んでいる高齢者に対して介助サービスを提供する施設です。
どの時間も対応できるように夜勤の勤務も存在しています。
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主な入所施設形態
特別養護老人ホーム・有料老人ホーム・介護老人保健施設・グループホーム
通所施設は、普段自宅に住んでいる高齢者が、朝通所して夕方帰宅するまで介助サービスを提供する施設です。
高齢者の自宅から施設までの送迎も業務に含まれます。
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主な通所施設形態
デイサービス
介護は給料が安い?
「介護職は給料が低いのでは?」という不安をお持ちの方がいます。
ここからは、介護職の給料について他業種との比較や資格の有無などの視点から紹介していきます。
他業種との比較
厚生労働省の「職業情報提供サイトjobtag」によると、介護職員の推定平均年収は364万円でした。
他業種は、以下の通りです。
営業 | 551万円 |
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事務 | 494万円 |
介護 | 364万円 |
販売 | 354万円 |
接客 | 317万円 |
※参考:厚生労働省「職業情報提供サイトjobtag」
営業職や事務職と比べると低いですが、販売職や接客に比べると低いわけではないです。
介護職は資格手当や夜勤手当などがあるため、働き方次第では高収入も目指せます。
資格による給料の差
令和2年に行われた「介護従事者処遇状況等調査結果」をもとに、資格による収入の差を確認していきましょう。
※引用抜粋:厚生労働省「令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果」第127表 介護職員の平均給与額等(月給・常勤の者)、サービス種類別、保有資格別(特定処遇改善加算(Ⅰ)、(Ⅱ)を取得している事業所)
介護の初級資格である初任者研修を保有している場合と、保有資格なしの場合では月収で2~3万円ほど差があり、年収だと単純計算で25~35万円も違ってくるのです。
この結果を見ると、資格の取得することがいかに収入面に影響があるのかがわかります。
介護職はキャリアアップしやすい!
先ほど説明した通り未経験・無資格でも介護の仕事はスタートできるのですが、資格を取得したほうが収入面や今後のキャリアを考えたときメリットが多くあります。
「資格」と聞くとハードルが高く感じてしまう方もいると思うのですが、介護の資格は初級・中級・上級と段階によって分かれていて、初級の資格は比較的簡単に取得可能です。
ここからは、資格取得のメリットと資格の種類を紹介をしますので、ぜひこちらの2つに注目して確認してみてください。
- 介護の資格は比較的難易度が低い
- 資格取得がお給料アップに直結している
介護の資格をとるメリット
お給料アップにつながる
多くの施設で、資格手当制度が導入されています。
他業種では給料を上げることはなかなか難しい場合がありますが、介護業界は資格を取得することで給与を上げることが可能です。
転職に活かせる
資格を取得しているほうが、仕事探しの選択肢は多くなります。
「いくつかの施設で経験を積みたい」「自分に合った条件の職場を探したい」などの希望が叶いやすくなりますよ。
自信や周りからの信頼につながる
できる業務が増えるだけでなく、専門的な知識や技術を持っている証明になるので、自信や周りからの信頼につながります。
資格の種類
介護の資格は紹介するもの以外にもいくつかありますが、今回はどこの施設でも通用するメインの3つを紹介します。
通学講習が必要な資格は、講座のカリキュラムによって取得期間が変わるので、自分に合ったカリキュラムで進めていくことがおすすめです。
介護職員初任者研修
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取得条件:自宅学習+通学講習(計130時間)
取得期間:1か月~4か月
受験資格:特になし
介護の基礎スキル・基礎知識を証明できる資格です。
最短1か月で取得もできるため、長期の勉強が苦手な方でも安心です。
介護職員実務者研修
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取得条件:自宅学習+通学講習(計450時間)
取得期間:2か月~6か月
受験資格:特になし
介護職員実務者研修は初任者研修の上位資格にあたり、より専門的なスキルや知識を証明できます。
また、初任者研修をすでに取得している場合は、取得条件の講習時間が130時間分免除されます。
介護福祉士
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取得条件:介護の実務経験3年以上、介護の従事日数540日以上
受験資格:実務者研修取得者、介護職員基礎研修&喀痰吸引等研修取得者
介護福祉士は介護職で唯一の国家資格です。
難易度は若干高めですが、取得することで介護現場の仕事だけでなく、サービス提供責任者や相談員などのキャリアを広げることが可能になります。
まとめ
今回は、未経験や無資格で介護職に挑戦したい方へ、資格や仕事内容、収入面などを紹介しました。
どの仕事にも共通しますが、未経験で新しい仕事を始めるときは、不安に思うことが多いかもしれませんが、現場で経験を積んだり知識をつけることで徐々に慣れていきます。
また、資格を取得することで今後のキャリアプランを考えやすくなりますよ。
景気に左右されにくく、今後需要が高まっていく介護職に挑戦してみるのはいかがでしょうか。
今回の記事で紹介したポイントを参考に、介護職が自分に合っているかを見極める目安としてください。