介護施設や訪問介護事業所には多数の介護スタッフが在籍しており、介護助手(介護補助)はその一つです。

施設によっては介助業務があるのですが、実際に介護助手がどのような働き方をしているかわからない方もいます。

この記事では、介護助手の役割や仕事内容、介護助手ならではの魅力を解説していきます。

介護助手や介護業界に興味のある方は参考にしてみてください。

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介護助手導入の理由

介護士などの専門職以外に無資格でも就業可能な介護助手が導入されたのでしょうか。

その背景には、介護業界特有の事情や理由があります。

介護人材の確保

厚生労働省が発表する「第8期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」を見ると、介護業界は慢性的に人手不足で2025年度には約32万人の介護職人口が不足すると見込まれています。

そこで、介護職員不足の緩和を目的に無資格でも就業可能な介護助手を設け、介護職のハードルをより下げる方針を取りました。

厚生労働省はとくに、高齢者に介護助手として活躍してもらうことを想定していました。

しかし、実際には高齢者以外にも介護職に興味があるけど介護資格を持っていない若い世代からも注目されています。

結果的に、介護助手は若い世代から高齢者まで門戸が開かれた職業になってきているのです。

介護サービスの質の向上

介護の仕事は、身体介護以外にも掃除や買い物代行など、無資格者が対応可能な業務も含んでいます。

そこで、有資格者しか行えない業務は有資格者、無資格者が対応可能な業務は介護助手が担当し、分業する方針を取ったのです。

そうすることにより、さらにきめ細やかで質の高い介護を提供することが可能になりました。

高齢者の就労支援

近年では65歳以上を高齢者と呼ぶことが多いですが、働き続けたいと希望する方も増えています。

そのような高齢者が比較的負担が軽い介護助手として働くことで、日々やりがいを感じながら過ごすことができると考えたのです。

また、高齢者が安定した収入を得られることで、より豊かな暮らしをすることにもつながります。

介護助手の仕事内容

介護助手(介護補助)はその特性上、直接的な身体介護を行わずに介護士のサポート業務を行います。

施設によって業務内容は異なりますが、以下の業務を行うことが多いです。

  • 食事の配膳
  • ベッドメイキング
  • 居室の掃除、片付け
  • 利用者の見守り
  • 利用者の話相手
  • 送迎業務
  • レクリエーションや趣味活動の補助

また、介護助手の制度を先駆けて導入した「三重県介護老人保健施設協会の例」を見ると、仕事内容は大きく3つに分類されています。

【Aクラス】

一定程度の専門的知識・技術・経験を要する比較的高度な業務

(認知症の方への対応、見守り、話し相手、趣味活動のお手伝い 等)

【Bクラス】

短期間の研修で習得可能な専門的知識・技術が必要となる業務

(日用生活動作に応じたベッドメイキング、配膳時の注意 等)

【Cクラス】

マニュアル化・パターン化が容易で、専門的知識・技術がほとんどない方でも行える業務

(清掃、片付け、備品の準備 等)

※引用:厚生労働省「介護人材の機能とキャリアパスについて(参考資料1)」P13

介護助手(介護補助)として働くには?

介護助手は介護職員と違い、直接的な身体介護を行うわけではないので必要な資格はありません。

無資格・未経験からでも始められるため、すぐに就業可能な点が介護助手の大きな魅力です。

しかし、事前に基本的な介護の知識を身につけて安心して入職したい方もいます。

近年では基本的な介護の知識が身につく無料の講座を開催している自治体が増えており、入職前の受講が可能です。

自治体によって研修の内容や日数が異なってくるので、まずは調べてみましょう。

ほかにも、研修を行ってくれる介護施設や通信講座もあります。

また、将来本格的な介護職に挑戦したい方は、介護職員初任者研修を受講しておくのもおすすめです。

初任者研修については、こちらの「介護職員初任者研修とは?」をご覧下さい。

介護助手(介護補助)として働く魅力

これまで、介護助手(介護補助)についてや仕事内容、どうやったら働けるかを紹介してきました。

では、介護助手として働くことでどのようなメリットがあるのか、介護助手として働く魅力を紹介します。

未経験や無資格で始められる

介護助手はその成り立ちや業務内容から、未経験・無資格であっても就業できる大きなメリットがあります。

有資格の介護職員として働くには、資格を取得するために一定期間勉強する必要があり、就業まで時間がかかります。

介護助手であればすぐに働くことができ、座学よりも生きた介護の知識を身につけることが可能です。

また、介護業界に興味があるけど続けられるか不安な方も介護助手からスタートし、自分に合っているか見極められます。

働き方の自由度が高い

介護助手の求人は、労働形態がパートやアルバイト、派遣などが多い傾向にあります。

そのため短時間勤務が可能で、自分のライフスタイルを重視したい方や家庭と両立させたい方も働きやすいのです。

もちろん正社員求人も存在するため、フルタイムで働きながらスキルを身につけることも可能です。

自分の働きたい形で柔軟に働くことが可能なのも、介護助手の大きな強みです。

年齢に関係なく活躍できる

介護助手は、介護に興味がある人であれば世代を問わずに働きやすい職種です。

たとえば、60代~70代であっても、身体介護などの専門的で負担がかかりやすい業務を任されないため、十分就業可能です。

また、子育て世代の主婦などの若い世代でも短時間の出勤が可能なため、空いた時間を有効に活用することができます。

加えて、介護の知識を身につけることは高齢者にとっては介護予防につながり、若い世代のキャリア形成にもつながります。

よくある質問

ここでは、介護助手(介護補助)に関するよくある質問を紹介します。

介護助手とは何ですか?

介護助手(介護補助)とは、有資格の介護士が専門的な業務に集中できるようにサポートを行う職業です。

無資格でも対応可能な業務を任されるので、未経験・無資格であっても挑戦しやすいのが特徴です。

くわしくは「介護助手(介護補助)とは?」をご覧ください。

介護助手はどんな業務をしているのですか?

食事の配膳、ベッドメイキング、掃除や片付け、利用者の見守りなどの業務を行っています。

無資格者でも可能な内容の業務を介護助手が行うことで、より質の高い介護を提供することが可能です。

くわしくは「介護助手の仕事内容」をご覧ください。

介護助手になるために必要な資格はありますか?

介護助手(介護補助)になるために必要な資格はとくにないため、無資格であってもすぐに入職することが可能です。

介護に関する知識がない状態で働き始めるのが不安な方には、自治体が行っている研修の受講がおすすめです。

各自治体で研修の内容は異なってくるので、まずはお住まいの地域がどうなっているか調べてみてください。

ほかにも通信講座や研修を行ってくれる介護施設もあるので、検討してみましょう。

まとめ

介護助手(介護補助)とは介護職の一つであり、無資格者でも実行可能な業務をすることで、有資格の介護職員をサポートする職業です。

業務内容としては、食事の配膳やベッドメイク、掃除、利用者の見守りや話し相手などを行います。

介護職未経験の方をはじめとして幅広い年齢層の方が挑戦しやすく、これから介護職をやってみたい方におすすめです。

働き方の自由度が高く、短時間勤務で柔軟に働く形から正社員としてしっかり働く形まで様々な働き方が可能なのも特徴です。

いきなり就業するのが不安な方は、自治体や通信講座で研修を受けることも可能なので調べてみましょう。

介護業界に興味がある方は、ぜひ挑戦してみてくださいね。

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