ケースワーカーは、生活困窮、高齢、障害、病気、子育てなどの悩みを抱える人に寄り添い、必要な制度や福祉サービスにつなげる仕事です。

一方で、「年収はどのくらいなのか」「どのような資格が必要なのか」「どこで働けるのか」「年収アップには何が必要なのか」と疑問を持つ方もいるでしょう。

この記事では、ケースワーカーの仕事内容や年収、働く場所、向いている人、役立つ資格、年収アップを目指す方法を解説します。ケースワーカーを目指している方や、福祉分野での就職・転職を検討している方は参考にしてください。

ケースワーカーへの転職を考えている方へ

ケースワーカーは、勤務先によって仕事内容や必要な資格、給与体系が異なります。福祉事務所や病院、福祉施設など、どの分野で働きたいのかを整理し、自分の経験や希望条件に合った職場を選ぶことが大切です。

ウィルオブ介護では、これまでの経験や保有資格、希望する仕事内容や給与、勤務条件などを踏まえて、一人ひとりに合った求人探しをサポートしています。「相談援助の経験を活かしたい」「資格を活かせる職場を探したい」「待遇も比較しながら転職先を選びたい」といった相談も可能です。

ケースワーカーとは

ケースワーカーとは、生活上の困りごとや福祉に関する課題を抱える人の相談に応じ、一人ひとりの状況に合わせて必要な支援につなげる職種です。

相談を受けるだけでなく、関係機関との調整や制度の利用支援を通じて、相談者が安定した生活を送れるよう支えます。まずは、ケースワーカーの種類と、混同されやすいソーシャルワーカーとの違いを確認しましょう。

勤務先によって役割が異なる

ケースワーカーは、勤務先や支援する相手によって役割が異なります。

例えば、自治体の福祉事務所では、生活保護を利用している人や生活に困窮している人への相談援助を行います。児童相談所では、子どもや家庭からの相談を受け、関係機関と連携しながら必要な支援を検討します。

病院や介護施設などで、患者や利用者、その家族への相談援助を担う職員をケースワーカーと呼ぶ場合もあります。ただし、勤務先によって医療ソーシャルワーカーや生活相談員など、異なる職種名が使われることもあります。

支援対象や職場によって業務は異なりますが、相談者の課題を整理し、必要な制度やサービス、関係機関につなげる点は共通しています。

ソーシャルワーカーとの違い

ソーシャルワーカーは、福祉や医療などの分野で相談援助を担う専門職の総称です。ケースワーカーも、広い意味ではソーシャルワーカーの一種と考えられます。

一般的にケースワーカーという言葉は、福祉事務所の現業員など、一人ひとりの相談事例を担当する職員を指して使われます。一方、ソーシャルワーカーには、病院で働く医療ソーシャルワーカーや、精神保健分野で支援する精神保健福祉士なども含まれます。

職場によって呼び方や業務範囲が異なるため、就職先を検討するときは職種名だけで判断せず、募集要項に記載された仕事内容や資格要件を確認することが大切です。

ケースワーカーとソーシャルワーカーの違いについては、「ケースワーカーとソーシャルワーカーの違いは?仕事内容・資格・向いている人を解説」でご紹介しています。

ケースワーカーの概要について理解したら、次は主な仕事内容を押さえておきましょう。

ケースワーカーの主な仕事内容

ケースワーカーは、相談者が必要な支援を受けられるよう、相談対応、家庭訪問、関係機関との調整、記録作成などを行います。ここでは、福祉事務所で生活保護を担当するケースワーカーを中心に、代表的な仕事内容を紹介します。

生活保護受給者の家庭訪問

生活保護を担当するケースワーカーは、受給者の自宅を訪問し、生活状況や健康状態、収入、就労状況などを確認します。

家庭訪問には、申告された情報を確認するだけでなく、困りごとや生活上の変化を把握する目的があります。高齢者や病気のある人など、本人から相談を申し出ることが難しい場合にも、訪問によって必要な支援へつなげやすくなります。

状況に応じて生活上の助言や就労支援に関する情報を提供し、援助方針が現状に合っているかを継続的に確認します。

医療機関などへの手続き

相談者が必要な支援を受けられるよう、医療機関や介護事業所、障がい福祉サービス事業所、行政機関などとの利用調整を行います。

福祉制度には、対象者や利用条件、申請方法が定められています。相談者だけで手続きを進めることが難しい場合は、利用できる制度を案内し、必要書類や相談窓口を説明します。

ケースワーカーがすべての申請を代行するとは限りませんが、関係機関と連絡を取り、相談者が適切なサービスへつながるよう支援します。

家族への対応

ケースワーカーは、相談者本人だけでなく、必要に応じて家族からの相談にも対応します。

生活上の課題は、経済状況だけでなく、健康、介護、就労、子育て、家族関係などが重なっていることもあります。まずは相手の話を丁寧に聞き、現在の状況と本人が希望している生活を整理することが大切です。

家族へ制度や援助方針を説明する場合も、本人の意思やプライバシーに配慮しなければなりません。相談者との信頼関係を保ちながら、必要な範囲で家族とも協力します。

相談内容や経過の記録・管理

相談内容や家庭訪問の結果、支援の経過などを記録し、適切に管理することもケースワーカーの重要な業務です。

記録は、援助方針を検討・見直しする際の根拠になります。また、上司への報告や関係職員との情報共有、担当者が交代した際の引き継ぎにも必要です。

相談者の個人情報を扱うため、事実と支援者の見解を区別し、正確に記載することが求められます。書類を決められた方法で保管し、必要のない相手へ情報が伝わらないよう管理することも欠かせません。

援助方針の検討

ケースワーカーは、面談や家庭訪問、各種調査で得た情報を基に、相談者への援助方針を検討します。

生活状況、健康状態、就労状況、家庭環境、本人の希望などを総合的に確認し、どのような支援が必要かを整理します。医療や介護、障がい福祉などの専門的な支援が必要な場合は、関係機関と情報を共有して役割を分担します。

相談者の状況は時間とともに変化するため、一度決めた方針を続けるだけではありません。定期的に状況を確認し、必要に応じて支援内容を見直します。

ケースワーカーは、相談者の生活状況を把握し、必要な制度やサービスにつなぐだけでなく、家庭訪問や記録作成、援助方針の検討など幅広い業務を担当します。勤務先によって支援対象や具体的な仕事内容が異なるため、自分が希望する支援分野や働き方に合った職場を選ぶことが大切です。

介護・福祉業界の転職支援サービス「ウィルオブ介護」では、これまでの経験や保有資格、希望する仕事内容や勤務条件などを踏まえて、一人ひとりに合った求人探しをサポートしています。

「相談援助の経験を活かせる職場を探したい」「ケースワーカーに近い仕事へ転職したい」「福祉分野の求人を比較しながら自分に合う職場を探したい」といった相談も可能です。

自分の経験や希望に合う相談援助の仕事を探したい方は、ウィルオブ介護を活用してみてください。

ケースワーカーの役割を理解したうえで、就職先として検討する際には、仕事内容だけでなく収入や待遇についても確認する必要があります。

ケースワーカーの年収

ケースワーカーの年収は、勤務先や雇用形態、経験年数、役職、保有資格などによって異なります。そのため、ケースワーカー全体に共通する年収額を一つの数字で示すことは困難です。

自治体の福祉事務所で公務員として働く場合は、自治体の給与表や職員の年齢、勤続年数などに基づいて給与が決まります。定期的な昇給や各種手当が設けられていることもあります。

病院や介護施設、民間の福祉法人などで働く場合は、勤務先ごとの給与体系が適用されます。社会福祉士などの資格手当や役職手当が支給される職場では、基本給に手当が加算される可能性があります。

ケースワーカーの男女別の年収

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、福祉事務所ケースワーカーに対応する職業分類の年収は、全国平均で441.7万円です。これは「令和7年賃金構造基本統計調査」をもとにした数値です。

また、同調査では「その他の社会福祉専門職業従事者」について男女別の給与と賞与が公表されています。ただし、この職業分類にはケースワーカー以外の社会福祉分野の専門職も含まれるため、以下の金額はケースワーカーだけの平均年収ではなく、参考値として捉える必要があります。

男性の場合

令和7年賃金構造基本統計調査における「その他の社会福祉専門職業従事者」の男性は、きまって支給する現金給与額が月額32万6,000円、年間賞与その他特別給与額が83万6,800円です。

月額給与の12か月分と年間賞与を合計すると、年収の目安は474万8,800円となります。

ただし、勤務先が自治体なのか民間の福祉施設なのか、経験年数や役職、資格手当の有無などによって実際の年収は異なります。

女性の場合

同じく「その他の社会福祉専門職業従事者」の女性は、きまって支給する現金給与額が月額28万9,700円、年間賞与その他特別給与額が71万6,400円です。

月額給与の12か月分と年間賞与を合計すると、年収の目安は419万2,800円となります。

男性と同様に、ケースワーカーだけを対象とした数値ではありません。また、男女による給与の違いだけでなく、平均年齢や勤続年数、役職などの違いも年収に影響するため、単純に性別だけで収入が決まるわけではない点に注意しましょう。

市役所などで公務員として働く場合の年収

市役所や都道府県の福祉事務所でケースワーカーとして働く場合は、基本的に地方公務員として勤務します。

厚生労働省の「job tag」によると、福祉事務所ケースワーカーになるには都道府県や市などの地方公務員試験に合格する必要があり、多くの場合は一般の行政職として採用された後、福祉事務所へ配属されます。また、給与などの労働条件は、それぞれの自治体の規程によって定められています。

そのため、「公務員ケースワーカー」の全国一律の年収が決まっているわけではありません。基本給は自治体の給与表に基づき、職員の年齢や勤続年数、職位などに応じて決まり、地域手当や住居手当などの各種手当、期末・勤勉手当などが加わります。

参考として、横浜市では2025年4月1日時点の行政職員について、平均給料月額が33万1,585円、各種手当を含む平均給与月額が40万3,292円、平均年齢が41歳5か月と公表されています。ただし、これは横浜市の行政職員全体の数値であり、ケースワーカーだけの平均ではありません。

地方公務員の給与水準は自治体ごとに異なるため、公務員ケースワーカーの収入を確認する場合は、応募を検討している自治体の給与表や採用案内を確認することが重要です。総務省の「令和7年地方公務員給与実態調査」でも、一般行政職などについて団体区分別の平均給与額が公表されています。

病院で働く場合の年収

病院で患者や家族の相談援助を行うケースワーカーは、「医療ソーシャルワーカー(MSW)」や「病院ケースワーカー」などと呼ばれます。厚生労働省の「job tag」でも、医療ソーシャルワーカーの職業別名として「病院ケースワーカー」が掲載されています。

job tag」によると、医療ソーシャルワーカーに対応する職業分類の全国平均年収は441.7万円、平均年齢は46歳です。数値は令和7年賃金構造基本統計調査をもとにしています。

ただし、この統計は医療ソーシャルワーカーだけを集計したものではなく、「その他の福祉・介護の専門的職業」など、対応する職業分類のデータです。そのため、病院ケースワーカーの年収が一律に441.7万円という意味ではありません。

実際の年収は、国公立病院か民間病院か、病院の規模、経験年数、役職、社会福祉士や精神保健福祉士などの資格の有無によって異なります。転職先を比較する際は、基本給だけでなく、資格手当や住宅手当、賞与なども含めて確認しましょう。

介護・福祉業界の転職支援サービス「ウィルオブ介護」では、これまでの経験や保有資格、希望する給与や仕事内容、勤務条件などを踏まえて、一人ひとりに合った求人探しをサポートしています。

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収入面も含めて希望に合った職場を探したい方は、ウィルオブ介護を活用してみてください。

収入や待遇が希望に合っているかを判断するには、ケースワーカーが日常的に担う業務についても具体的に理解しておくことが大切です。

ケースワーカーで働くやりがい

ケースワーカーは、相談者の生活や将来に関わる責任の大きな仕事です。その一方で、人の生活を支える実感を得られ、福祉制度や法律に関する専門性を高められる魅力があります。

仕事を選ぶ際は、大変な面だけでなく、どのような場面でやりがいを感じられるかも確認しておきましょう。

社会貢献ができる

ケースワーカーの魅力は、生活上の困りごとを抱える人を支え、社会に貢献できることです。

相談者の課題は、生活困窮、高齢、障害、病気、子育てなど多岐にわたります。問題が複雑に絡み合い、すぐに解決できないケースも少なくありません。本人との関係づくりや、関係機関との調整に時間がかかる場合もあります。

それでも、相談者が必要な制度を利用できるようになったり、生活が安定したりしたときには、支援が役立ったことを実感できます。長期的に関わった相談者が自立へ向けて前進する姿を見守れることも、ケースワーカーならではのやりがいです。

法律や制度への理解を深められる

ケースワーカーとして働くうえでは、生活保護法や児童福祉法をはじめとする福祉関連の法律、年金、医療保険、介護保険などの制度に関する知識が求められます。

制度は改正されることがあるため、働き始めた後も継続的に学ぶ必要があります。一方で、実際の相談援助を通じて、法律や制度が相談者の生活にどのように関係するのかを具体的に理解できます。

身につけた知識を活かして、相談者に利用可能な制度を案内し、必要な支援につなげられたときには、自身の成長と仕事の意義を感じられるでしょう。福祉分野でキャリアを重ねるうえでも、法律や制度に関する知識は大きな強みになります。

ケースワーカーの魅力に関心を持った方は、自分の考え方や人との関わり方が、この仕事に合っているかを確認してみましょう。

ケースワーカーに向いている人

ケースワーカーには、相談者に寄り添う姿勢だけでなく、制度や事実に基づいて判断する冷静さも必要です。

現時点ですべての能力を備えている必要はありませんが、自分の性格や得意なことと照らし合わせることで、仕事との相性を考えやすくなります。

感情に左右されずに物事を判断できる

相談者の気持ちに寄り添いながらも、客観的に判断できる人はケースワーカーに向いています。

利用できる制度や支援の条件は、法律や基準によって定められています。そのため、相談者に深く共感していても、希望された支援をそのまま提供できない場合があります。

制度の対象外であれば、理由を分かりやすく説明し、ほかに利用できる制度や相談先がないかを検討することが必要です。感情と制度上の判断を切り分け、公平な立場で対応できる人は、相談者や関係機関から信頼されやすいでしょう。

相手に寄り添って話を聞ける人

相手の話を急かさず、じっくりと聞ける人もケースワーカーに向いています。

相談内容には、収入、病気、障害、家族関係など、本人が話しにくいと感じる情報が含まれることがあります。安心して話せる関係を築けなければ、支援に必要な状況を十分に把握できない可能性があります。

相談者の言葉を途中で決めつけず、表情や話す速さにも配慮しながら耳を傾ける姿勢が大切です。丁寧な聞き取りによって信頼関係を築けると、本人の希望や生活背景を踏まえた支援につなげやすくなります。

困っている人を助けたいという気持ちが強い人

困っている人の力になりたいという気持ちを持っている人は、ケースワーカーの仕事にやりがいを感じやすいでしょう。

ただし、相手のために何でも行うことが奉仕ではありません。本人の意思や権利を尊重しながら、自分で生活を整えていけるよう支える姿勢が求められます。

支援がすぐに成果へ結びつかない場合や、地道な手続きと調整を繰り返す場面もあります。それでも、相談者の状況に粘り強く向き合い、必要な支援を考え続けられる人は、ケースワーカーとして長く活躍しやすいでしょう。

ケースワーカーは、相談者の気持ちに寄り添うだけでなく、制度や事実に基づいて冷静に判断しながら支援を進める仕事です。相手の話を丁寧に聞く力や、すぐに結果が出なくても粘り強く関わる姿勢を活かせる職場を選ぶことが大切です。

介護・福祉業界の転職支援サービス「ウィルオブ介護」では、これまでの経験や保有資格、希望する仕事内容や勤務条件などを踏まえて、一人ひとりに合った求人探しをサポートしています。

「相談援助の経験を活かせる職場を探したい」「自分の性格や強みに合う福祉の仕事を知りたい」「未経験から相談援助職へ転職したい」といった相談も可能です。

自分の適性や強みを活かせる職場を探したい方は、ウィルオブ介護を活用してみてください。

自分の適性を確認できたら、支援したい対象や関心のある分野に合わせて、具体的な勤務先を検討していきます。

ケースワーカーの主な勤務先

ケースワーカーという呼び方は幅広く使われており、勤務先によって正式な職種名や業務内容が異なります。

自治体の福祉事務所をはじめ、病院、介護施設、児童相談所などでも、相談援助を担う職員が働いています。職場ごとの役割を確認し、自分が支援したい対象を考えてみましょう。

福祉事務所

自治体の福祉事務所は、ケースワーカーの代表的な勤務先です。

生活保護を担当する現業員は、相談対応、家庭訪問、生活状況の把握、自立に向けた助言や関係機関との調整などを行います。福祉事務所では、生活保護だけでなく、高齢者、障害者、ひとり親家庭などに関する福祉業務を担当する場合もあります。

福祉事務所の現業員や査察指導員には、社会福祉主事任用資格が必要です。実際に働くには、資格要件を満たすだけでなく、地方公務員として採用され、対象部署に配属される必要があります。

病院

病院では、患者や家族が抱える心理的、社会的、経済的な課題について相談援助を行う医療ソーシャルワーカーが働いています。

主な相談内容は、医療費や福祉制度の利用、退院後の療養生活、転院先や介護サービスの調整などです。医師や看護師、リハビリテーション専門職、地域の福祉関係者と連携しながら、患者が安心して治療や療養を続けられるよう支援します。

医療ソーシャルワーカーの業務は、医療と福祉の両方に関係します。病気だけを見るのではなく、患者の生活背景や家族の状況まで含めて支える仕事です。

病院の求人一覧は、以下をご覧ください。

介護施設

介護施設では、生活相談員や支援相談員などが、利用者と家族からの相談に対応します。

施設の利用方法や生活上の困りごとを聞き取り、ケアマネージャー、介護職員、医療機関などと連携しながら必要な支援を調整します。利用者本人が意思を伝えることが難しい場合は、家族の話も聞きながら、本人の希望や生活歴を踏まえて支援することが大切です。

ケースワーカーという名称で募集されるとは限らないため、介護分野で相談援助を行いたい場合は、生活相談員や支援相談員などの求人も確認しましょう。

介護施設の求人一覧は、以下をご覧ください。

児童相談所

児童相談所は、原則として18歳未満の子どもに関する相談に対応する行政機関です。

児童相談所では、虐待、養育、非行、障害などに関する相談を受け、子どもや家庭の状況を調査します。そのうえで、児童心理司や医師、保健師などの専門職と協力し、必要な援助や支援方針を検討します。

子どもの安全を守る必要がある場面では、学校、警察、医療機関、市区町村などとの連携も欠かせません。子ども本人だけでなく、保護者や家庭全体を支援の対象として考えることが特徴です。

勤務先によって求められる役割が異なるように、必要な資格や任用要件も職場ごとに変わります。希望する分野を決めたうえで、取得すべき資格を整理することが大切です。

ケースワーカーを目指すために必要な資格

ケースワーカーに一律の必須資格があるわけではなく、勤務先や担当業務によって要件が異なります。特に福祉事務所や児童相談所で働く場合は、地方公務員としての採用に加えて、所定の任用資格が必要です。

社会福祉士・精神保健福祉士

社会福祉士と精神保健福祉士は、相談援助に関する専門知識や技術を証明する国家資格です。

社会福祉士は、生活上の困りごとを抱える人への相談援助を幅広く担います。精神保健福祉士は、精神的な障がいやメンタルヘルス上の課題を抱える人への支援を専門とする資格です。

国家試験を受験するには、福祉系大学で指定科目を履修する方法や、養成施設を修了する方法など、定められた受験資格を満たす必要があります。試験合格後に登録することで資格を取得できます。

社会福祉士または精神保健福祉士の資格を持つ人は、社会福祉主事の任用資格を有する者として扱われます。福祉事務所だけでなく、病院や福祉施設など幅広い相談援助分野を目指す場合にも役立つでしょう。

介護・福祉分野で活用できる資格を幅広く比較したい方は、「介護職で役立つ資格25種類」も参考にしてください。

児童福祉司・児童心理司

児童相談所で子どもや家庭への支援を担当する職種には、児童福祉司や児童心理司があります。

児童福祉司は、相談や調査、家庭への指導、関係機関との調整などを担当します。児童心理司は、面接や心理検査などを通じて子どもの心理状態を把握し、必要な支援を検討する職種です。

いずれも、一定の学歴や資格、実務経験などの要件を満たしただけで職名を名乗れるわけではありません。地方公務員として採用され、児童相談所で対象の職務に任用される必要があります。

なお、児童福祉法では、児童相談所で相談や調査を担う職員について、児童福祉司の資格を有する者を充てることなどが定められています。具体的な採用区分や要件は自治体によって異なるため、応募先の募集要項を確認しましょう。

社会福祉主事

社会福祉主事任用資格は、福祉事務所の現業員などとして任用される人に求められる資格です。独立した国家試験に合格して取得する資格ではありません。

取得方法には、大学や短期大学で厚生労働大臣が指定する社会福祉に関する科目を3科目以上履修して卒業する方法があります。このほか、指定養成機関や講習会を修了する方法、社会福祉士や精神保健福祉士の資格を取得する方法などもあります。

ただし、任用資格の要件を満たしただけでは、福祉事務所のケースワーカーになったことにはなりません。地方公務員として採用され、福祉事務所の対象業務へ配属されることで、社会福祉主事として職務を担います。

必要な資格や任用要件を確認したら、実際にどのような業務を担当するのかも把握しておきましょう。資格から想像する仕事と現場の業務に違いがないかを確認することで、進路を判断しやすくなります。

ケースワーカーの年収アップを実現するためのコツ

ケースワーカーとして年収アップを目指すには、専門性を高め、担当できる業務や役割の幅を広げることが大切です。

資格取得、実務経験、役職への昇進など、評価される条件は勤務先によって異なります。就業規則や人事制度も確認しながら、自分に合ったキャリアを考えましょう。

専門性を活かせる資格を取得する

社会福祉士や精神保健福祉士などの資格を取得すると、専門性を活かせる職場や業務の選択肢が広がります。

勤務先によっては資格手当が支給される場合もありますが、手当の有無や金額は一律ではありません。資格取得後も同じ給与体系が適用される職場もあるため、取得前に就業規則や人事制度を確認することが大切です。

資格を応募条件や歓迎条件としている求人では、現在より待遇のよい職場へ転職できる可能性もあります。ただし、資格だけで判断せず、実務経験、担当業務、昇給制度、賞与、福利厚生などを総合的に比較しましょう。

主任・管理職を目指す

実務経験を積み、主任や管理職などの役職に就くことも、年収アップを目指す方法の一つです。

役職者になると、相談援助に加えて、職員の育成、業務の進捗管理、関係機関との調整、組織運営などを担当します。勤務先によっては、基本給の上昇や役職手当の支給につながります。

昇進には、福祉制度に関する知識だけでなく、状況を整理して判断する力や、周囲と協力して業務を進める力も必要です。将来的に管理職を目指す場合は、日々の支援記録や報告を丁寧に行い、後輩への助言やチーム内の調整にも取り組みましょう。

社会福祉主事を取得し、査察指導員を目指す

福祉事務所で働くケースワーカーには、経験を積んで査察指導員を目指す道があります。

査察指導員は、現業員への助言や指導、担当ケースの進行管理、関係部署との調整などを行う職員です。個別の相談援助だけでなく、組織として適切な支援を行えるよう、ケースワーカーを支える役割を担います。

福祉事務所の査察指導員には社会福祉主事任用資格が必要です。昇任の条件や人事制度は自治体によって異なるため、所属先の規程を確認する必要があります。

福祉制度への理解に加え、指導力や状況判断力、職員とのコミュニケーション力を高めることが、査察指導員を目指すうえで大切です。

ケースワーカーとして収入やキャリアアップを目指す場合は、資格取得だけでなく、これまでの実務経験や担当業務、勤務先の昇給・昇進制度まで確認することが大切です。社会福祉士や精神保健福祉士などの資格を活かせる職場へ転職することで、仕事の選択肢が広がる場合もあります。

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「資格を活かして待遇アップを目指したい」「相談援助の経験を評価してもらえる職場を探したい」「今後のキャリアを考えながら転職先を比較したい」といった相談も可能です。

資格や経験を活かし、希望する条件に合った職場を探したい方は、ウィルオブ介護を活用してみてください。

まとめ

ケースワーカーは、生活上の困りごとを抱える人から相談を受け、必要な制度や福祉サービスにつなげる仕事です。面談や家庭訪問、支援内容の検討、関係機関との調整などを通じて、相談者の生活を継続的に支えます。

勤務先は福祉事務所、病院、介護施設、児童相談所など幅広く、職場によって正式な職種名や支援対象、資格要件が異なります。就職先を探すときは、「ケースワーカー」という名称だけでなく、現業員、医療ソーシャルワーカー、生活相談員、支援相談員などの職種も確認しましょう。

また、社会福祉士や精神保健福祉士などの資格を取得すれば、専門性や就職先の選択肢を広げられる可能性があります。公的機関で働きたい場合は、任用資格と公務員採用の条件を分けて確認することが重要です。

介護施設で相談援助の仕事を探している方は、生活相談員・支援相談員・医療相談員の求人も確認し、仕事内容や応募条件を比較してみてください。資格、経験、給与だけでなく、自分がどのような人を支援したいのかを考えることで、希望に合った働き方を見つけやすくなります。

ケースワーカーの仕事は、勤務先によって職種名や仕事内容、支援対象、必要な資格が異なります。相談援助の経験や資格を活かしたい場合は、求人票の名称だけでなく、担当業務や応募条件まで比較することが大切です。

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