介護の仕事の一環には、交流を深めたり体を動かしたりして健康を保つためのレクリエーションがあります。

利用者同士が楽しく過ごせるようにする目的もあるため、一人ひとりの体調を見つつ皆さんで楽しめるようなことを考える必要があります。

この記事では、レクリエーションのレパートリーがないと困ったときに役立つ10種類を紹介します。

どれも体を動かすものなので、ぜひ参考にしてください。

道具いらずの体操レク

準備が必要なく、すぐにできる体操レクリエーションから紹介していきます。

体操は参加する人のレベルに合わせて、自由に難易度を変えられるのも便利な点で、 口や指先の運動は脳の活性化にもつながるため、ちょっとした空き時間におすすめです。

口の体操

口の体操をするときは、舌の運動から始めて前後左右に舌を動かした後は、口の周りを一周させるように動かします。

それから頬のマッサージを行いますが、 円を描くように頬をマッサージするとともに、耳たぶの下あたりを刺激しましょう。

唾液が分泌されるのがわかると思われ、その後は発声練習や歌などを組み合わせるとなお良いです。

口の体操を行うことで、嚥下機能の低下を防ぐことができますよ。

指先の体操

指先の体操の基本は、グーパーです。

これにグーチョキパーや数を数えながら指を折り曲げる動作を組み合わせます。

ほかには「むすんでひらいて」も楽しく指先を動かすことができる体操です。

ラジオ体操

誰もが知っていて、説明不要という意味ではこれに勝る体操はないでしょう。

ラジオ体操は全身を効率よく動かせるようになっていますから、 毎日するだけで全身の筋力維持に大きな効果が期待できます。

ただしその分だけ難易度も高めで、高齢者が立ってラジオ体操をしようとすると、転倒のリスクがあることも忘れてはなりません。

下肢筋力が低下している人は、無理をせずに座って行いましょう。

白熱のチーム戦

少し準備の必要なレクリエーションを紹介します。

用意するものはどんな事業所にもあるようなものばかりなので、明日からすぐに実践することが可能です。

チームに分かれて行えば、より盛り上がりますよ。

風船バレー

高齢者施設の定番ともいえるレクリエーションです。

認知症の有無に関係なく誰でもすぐに理解して参加ができる点が、定番になった一番の理由でもあります。

風船1つあれば楽しめる気軽さも魅力で、チームに分ける場合はあいだに紐を張って行うことで、より本格的な戦いになります。

ボール渡し

こちらも手軽で、誰でも参加できるレクリエーションです。

渡されたボールを次から次へと渡していくだけの単純なルールですが、高齢者施設で行うと思わぬハプニングに見舞われることもあります。

認知症の人がボールを持ってどこかに行ってしまう、隣の人に渡そうとしない、なんてことも起こります。

このようなハプニングを乗り越えるために、 認知症のある人とない人が隣同士で協力し合えるのも、このレクリエーションの魅力です。

ちり紙落とし

用意するものは長い紐と人数分のうちわ、それにティッシュペーパーです。

一度の参加者は3〜4名が望ましく、参加者は横一列に並んでうちわを持って座ってもらいます。

職員が両端を持った紐にティッシュペーパーを乗せれば、参加者には「よーい、どん!」の合図でティッシュをあおいでもらいましょう。

最初に落とすことができた人の勝利です。

簡単に落ちそうで案外落ちないこのゲーム、普段は大人しい人が必死になってうちわであおぐ姿を見ることができるかもしれません。

よりよいケアをしたい・職場を変えたいと考えている方は、アドバイザーへの相談やカウンセリングから始めてみましょう。

童心にかえって遊ぶ

これから紹介するのは、子どもの頃多くの人が遊んだと思われるレクリエーションです。

高齢者を子ども扱いするのではなく、一緒になって遊ぶことで昔を思い出してもらうキッカケにしてはいかがでしょうか。

ジェスチャーゲーム

ジェスチャーを使って次の人に物事を伝えていき、最後の人に答えを言ってもらうゲームです。

上手くいかないことがほとんどですが、失敗をみんなで笑いあうことに、このゲームの面白さがあります。 あえて難しいお題を与えてみてもよいでしょう。

スリッパ飛ばし

スリッパを履いて座ってもらい、足を大きく振ってスリッパを飛ばしてもらいます。

スリッパの飛距離を競う簡単なゲームですが、それだけに熱中しやすいようですが、とくに男性は昔を思い出すのか熱中する傾向があるようです。

すぐに優劣が決まりますからトーナメント形式にして、優勝者を決めても面白いかもしれません。

後出しジャンケン

体を使うレクリエーションとは少し毛色が違いますが、ここで紹介しましょう。

前に立った職員が「じゃんけんぽん」と自分の手を出し、一呼吸おいて「ぽん」と言ってそれに勝つ手を出してもらいます。

最初はゆっくりと、慣れてくると段々早くしていきましょう。

判断スピードと正確性が求められますから脳の運動にピッタリです。

勝つ手ばかりでなく、 負ける手や引き分けなどを出してもらうようにするとより難易度が上がります。

二人羽織

お正月の季節に行われることが多い二人羽織も、盛り上がるレクリエーションです。

二人一組になり、前の人が見て指示を出す役、後ろの人が手だけを出して実際に動く役を行います。

この状態でゲームをしてもよし、食事をしてもよし、何をしても笑顔になれる、そんなレクリエーションです。

しかし、前が見えないのでそれなりに危険を伴うため、事前にリスクについて十分検討しておきましょう。

まとめ

体を動かすレクリエーションを10個紹介しました。レクリエーションの一番のコツは、主導する介護士自身が楽しむことです。

恥ずかしがっていたりおどおどしていたりすると、 高齢者も楽しむことができません。一緒になって楽しめる内容を考えることが、結果的に高齢者も楽しめるものに繋がります。

自分も利用者も楽しめるレクリエーションで、 何気ない日々を彩りあるものに変えていきましょう。

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介護職と聞くと身体介護しかないと思われる方もいますが、交流の一環としてレクリエーションを考えたりもする仕事も介護士としての業務です。

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