入所型の介護施設では、夜間の見守りを行う夜勤職員が不可欠です。夜勤の仕事は日中とは異なり、少ない人員配置で入居者様の健康状態チェックを行なったり、緊急時に責任を持って迅速に対応したりすることが求められます。

初めて夜勤で働く方は、分からないことだらけで不安でいっぱいなのではないでしょうか。そこで夜勤で働くメリット・デメリット、勤務時間や給与など夜勤の仕事について詳しく解説します。

介護士の夜勤の主な仕事内容

介護士の夜勤と聞くと大変そうなイメージがありますが、実際にはどんな仕事をするのか確認してみましょう。夜勤の主な仕事内容として、次のような項目が挙げられます。

日勤職員からの引き継ぎ

日中の入居者様の健康状態や特記事項、翌朝の予定について日勤の職員から情報を引き継ぎます。特に新入居された方や病院から退院された方がいる場合は、日中の様子についてよく確認しておきましょう。

夕食の支度~就寝介助

食事から就寝までの流れは日中業務と同じです。

勤務中の職員と協力して入居者様を食事スペースへ誘導後、必要に応じて食事介助や服薬介助を行います。介助が必要な入居者の食事・服薬が済んだら、居室へ誘導します。口腔ケア・パジャマ更衣・排泄を介助し、最後に就寝介助を行います。

一通り完了したら、夜勤業務に入るまでに夕食の後片付けを済ませておきます。

安否確認

夜間は2時間または3時間おきに入居者様の安否確認を行います。安否確認とは、入眠されているか覚醒されているかの確認を意味します。

相手は高齢のため、横になられているかどうかの確認だけでは不十分なので、オムツを使用されている方については安否確認と同時に排泄確認を行います。

その他、トイレ介助や体調不良でナースコールを鳴らされた方への対応が必要です。ナースコールが重なった場合、緊急性や安全面を踏まえて優先順位を決めなければなりません。

介護記録

入居者様の安否確認が済んだら、巡回ごとにすべての入居者様の様子を記録します。

特に新入居の方や当日退院された方、日中健康状態に問題があったかたについては詳細内容を介護記録に残しておきましょう。

起床介助~朝食の支度

夜間帯の最期の安否確認の際に自立の方には起床の声掛け、介助が必要な方には起床介助を行ないます。就寝時の介助とは逆で、部屋着に更衣→排泄→整容の順序となります。

起床介助と同時に、早番の職員が出勤するまで朝食の支度をします。

就寝時と違うのは、デイサービスの送迎やサービス提供の関係、時間が決まっている点です。早番の職員との協力・連携が非常に重要となります。

日勤職員への申し送り

朝食の後片付けを済ませたら、夜間帯の記録ノートをもとに日勤職員への申し送りを行います。申し送りが済んだら、机周りの整理整頓をして退社します。

緊急時対応

夜勤業務には緊急時対応も含まれます。夜間帯は施設長や管理者が不在となるため、急変や事故などの際に迅速に対応しなければなりません。

救急搬送が必要か朝まで待てるか見極める力が求められます。経験や慣れが必要ですが、とにかく慌てずに冷静に行動することが大切です。かかりつけ医院や緊急連絡先が記載されたファイルの保管場所は、事前に確認しておきましょう。

夜勤ではない介護士の仕事内容については、こちらをご覧ください。

なお、休憩については、1回の夜勤につき2時間とれます。2名以上の夜勤の場合は、交替で仮眠を取ることもできます。

介護士の夜勤の働き方は日勤とはがらっと変わる

夜勤は日勤と比べて業務が少ないため、1人または2人の人員配置となります。

日中であれば、問題が起きた際に責任者に指示を仰ぐことができますが、夜間は緊急であるかそうでないかを夜勤職員が自ら判断しなければなりません。万が一、救急搬送で同乗が必要になった場合は連絡を取って施設待機を依頼することも起こり得るでしょう。

介護士の夜勤は8時間夜勤と16時間夜勤がある

夜勤の勤務時間は日勤・夜勤の2交代制、早番・遅番・夜勤の3交代制、早番・日勤・遅番・夜勤の4交代制など、各交代制によって8時間夜勤と16時間夜勤に分けられます。

夜勤のスケジュール例

16時間夜勤の一日のスケジュールです。
16:30 日勤職員からの引き継ぎ
17:00 夕食準備、利用者の誘導
17:30 食事・服薬介助
18:00 就寝介助
19:00 後片付け
21:00 安否確認
0:00 安否確認
3:00 安否確認
6:00 介護記録まとめ
7:00 朝食準備、起床介助
8:00 食事・服薬介助
8:30 食事後片付け
9:00 日勤職員へ申し送り
9:30 退社

介護士が夜勤で働くメリットとデメリット

次に夜勤で働くメリットとデメリットについて解説します。

夜勤のメリット①:夜勤手当が加算されるため、給与が増える

夜勤を行うと、1回につき4,000円~8,000円の手当が付きます。夜勤専従だと月に30万円以上の収入を得ることも珍しくありません。
また、正規職員だけでなく非正規職員が夜勤を担当する事業所もあり、非正規職員の方が正規社員より手当を多く支給される傾向があります。



出典:2019年介護施設夜勤実態調査結果(医労連) P29
http://irouren.or.jp/research/84e925aeeec3971658adf67c579961ae4825360d.pdf

夜勤のメリット②:時間に追われることなく働くことができる

夜間帯は入居者様が休まれているので、基本的に業務量は少ないです。自分のペースで働きたい人にとっては、好都合であると言えます。

夜勤のデメリット①:生活リズムが崩れる

一か月の間に日勤と夜勤を繰り返すのが一般的であると思います。普段は寝ている時間に体を動かしたり、食事を摂ったりするため生活リズムが崩れると同時に健康リスクも伴います。

夜勤のデメリット②:家族と一緒に過ごす時間が減る

夜勤の日は家族と夕食や団らんすることができず、夜勤明けの日は帰宅後に寝て過ごすことになるため、家族と過ごす時間が減ります。家族の理解を得ることが必須となるでしょう。

介護士の夜勤で注意したいこと・知っておきたいこと

夜勤で働くにあたり、注意しておきたいことや事前に知っておきたいことがあります。

何名体制の夜勤かあらかじめ確認しておく

何名の夜勤体制かを事前に確認しておくことが重要です。2名体制であれば、巡回の合間に交替で食事や仮眠をとるのが一般的です。

しかし、1名体制だと仮眠だけでなく休憩さえ取れない場合もあるので注意が必要です。

人員配置が減るため、事故や急変の発見が遅れやすい

定時巡回はあるものの、日中と違って職員の数が少なくなるため、居室内で利用者の転倒や急変が生じた際の発見が遅れるリスクがあります。

居室内の転倒を予期することはできませんが、急変リスクの高い利用者がいる場合は、巡回間隔を短縮することで早く発見することができます。

日頃から体調管理を徹底する必要がある

日勤であれば欠勤しても他の職員でカバーできますが、夜勤の場合そうはいきません。代替えの効かない勤務シフトだけに、日頃から体調管理には十分注意が必要です。

夜勤がある介護士求人を探すコツ

数ある求人の中から自分に合った介護施設を選ぶには、下記のように自分の希望条件を明確にすることが大切です。

  • 希望月給
  • 夜勤手当
  • 勤務時間
  • 交代制
  • 資格要件

希望条件を整理できたら、介護職に特化した転職サービスに相談すると転職活動がスムーズに進みます。

夜勤がある介護施設の求人はこちらから探せます。

介護士の夜勤は責任重大。まずは基本的な知識を身につけましょう

介護施設の夜勤は、手当が付く代わりに責任重大です。介護に関して最低限の技術や知識が必要なため、資格を持っていない人はまず介護職員初任者研修を取得しましょう。
介護職員初任者研修についてはこちらで詳しく解説しています。

介護施設で夜勤を始める際には手当だけでなく、人員配置や利用者の要介護度も考慮したうえで長く働き続けられる自分に合った施設を選んでください。

この記事を書いた人

冨松 智

1975年 奈良県出身
介護業界歴10年の介護福祉士
サービス提供責任者として4年従事した後、現在は一般介護職員として勤務
介護従事者を対象としたオンライン相談室開設

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