「50代で介護福祉士として転職を考えているけれど、年収や職場環境が気になる…」そんな方も多いのではないでしょうか。
今回ご紹介するのは、年収450万円以上を得ていた50歳の女性介護福祉士が、小規模多機能型居宅介護から介護老人保健施設へ転職し、結果的には年収が少し下がりながらも、より充実した職場環境を手に入れた事例です。
エージェントのサポートや面接時のエピソードなどを交えつつ、「年収」と「働きやすさ」のバランスをどのように取ったのかを詳しくお伝えします。
目次
1. 50歳女性介護福祉士の転職前後の条件比較
- 転職前
- 職場:小規模多機能型居宅介護(正社員/介護職)
- 年収:450万円
- 転職後
- 職場:介護老人保健施設(正社員/介護職)
- 年収:430万円
一見すると、年収はダウンしていますが、「通勤距離」や「職場の雰囲気」、「休日数」など、総合的なメリットを重視した結果、満足度の高い選択となりました。
2. 転職成功体験:年収の壁を超えた決断
2-1. 背景:450万円以上という高待遇
この女性は、一般介護職でありながら、月々の夜勤手当や各種手当が手厚く、ご自身の努力の甲斐もあって年収450万円以上を維持していました。
「どうせ転職するなら、同等以上の年収を狙いたい」と考えていましたが、介護業界では比較的高めの水準であるため、転職先探しは一筋縄ではいきません。
2-2. 難航する転職活動とエージェントの提案
エージェントは、年収450万円を上回る可能性のある施設を探し出してくれましたが、以前にその施設で面接を受けた際、担当者の態度や年収の条件が合わずに断った経緯がありました。そのため、同じ施設に再度応募するのは気が進まず、条件に合う別の施設を見つけるのは容易ではない状況に。
そんな折、エージェントが「自宅から2kmほどの場所に有望な施設がある」と連絡をくれたのが、今回の介護老人保健施設との出会いでした。
3. コロナ禍の面接調整:エージェントの交渉力が鍵
3-1. 面接日の再調整
一度は面接日が決まったものの、転職前の職場でコロナの影響が出たため、面接は2週間以上先へ延期されることに。できるだけ早く結果を出したい状況のなかで、この遅延は大きな不安要素でした。
しかし、エージェントが粘り強く先方と交渉し、採用枠や予算のヒアリングを行いつつ、日程を早められないか模索。最終的に面接日は少しだけ繰り上げられ、安心して準備が進められるようになりました。
3-2. 採用枠と年収交渉の裏側
この時点で、**「年収450万円を維持できるか」**はまだ不透明でした。エージェントは施設側に対し、下記のような情報を丁寧に確認・交渉しています。
- 予算の上限
- 夜勤手当や各種手当の有無
- ボーナスや昇給制度の詳細
- 休日数や残業時間の平均
施設側としてもできる限り好条件を提示しようと協力してくれましたが、最終的には430万円程度が上限という見解でした。
4. 面接と最終決断:年収か、環境か
4-1. 好感触の面接
実際の面接は非常にスムーズに進み、数日後には「内定が出るかもしれない」という連絡をエージェントから受けました。ただし、肝心の年収が希望どおりになるかは微妙なライン。ここでエージェントがシミュレーション表を作成し、
- 年収以外のメリット(休日、通勤距離、雰囲気)
- 夜勤回数の増減
- 長期的なキャリア形成
などを具体的に比較・説明してくれたことで、最終的にメリットを重視し、一晩考えた末に承諾したそうです。
4-2. 年収ダウンでも得られた満足感
「やはり450万円以上をキープしたい」という思いは強かったため、他にも何度か面接を受け、結果的に断ってきた経緯があります。しかし今回の施設は、自宅からのアクセスや職場の雰囲気など、総合的な条件が良く、「年収を維持すること以上に得るものが大きい」と実感できたとのこと。
5. 転職後の生活:充実感と新たなキャリア
5-1. 新しい職場での働きやすさ
- 通勤距離が短い:体力的負担や交通費の負担が軽減
- コロナ対応の充実:感染対策がしっかりしており、安心して働ける
- 施設の雰囲気:他のスタッフとの連携がスムーズで、よりアットホーム
年収はやや下がったものの、「トータルで考えると転職してよかった」と語っています。
5-2. 「準備が8割」の大切さを実感
今回のケースでは、エージェントの丁寧なサポートだけでなく、本人も**「慎重に面接を重ね、何度も断る決断をした」**ことが功を奏しました。数々の施設を検討するなかで、条件面だけでなく「どんな職場で長く働きたいか」という視点が明確になったからこそ、最終的に満足度の高い転職先を見つけられたのです。
本人コメント
「エージェントが用意してくれたシミュレーション表と、何度も話し合いができたことが本当に助かりました。最後まで年収にこだわっていましたが、ワークライフバランスや人間関係も含めて総合的に判断する大切さを知りました。」
6. 50代介護転職を成功させるポイント
- 年収だけに固執しない
- 給与が高いに越したことはありませんが、「通勤距離」「職場の人間関係」「休日数」など、長期的な働きやすさを考慮する。
- エージェントの情報収集力を活用する
- 面接日程の再調整や、給与の上限を探る交渉など、個人では難しい業務を代わりに行ってもらえる。
- 複数の施設を検討し、慎重に決断する
- 「比較対象がないまま内定を承諾して後悔する」ことを防ぐためにも、複数社を並行して見極める。
- シミュレーションでメリットを“見える化”
- 年収だけでなく、出勤日の回数や残業時間、福利厚生などを数値化・比較すると判断しやすい。
7. まとめ:年収ダウンでも納得できる転職がある
「50代 介護 転職」を考えるとき、年収を最優先にするのか、職場環境や通勤距離を重視するのか、迷う方は多いはずです。今回の事例では、一時的に年収が下がっても、その分得られるメリットが大きいと判断し、新しい職場でより充実した働き方を実現しました。
- 50代であっても、これまでの介護経験や資格は大きな強み
- 施設ごとに給与テーブルや昇給制度が異なるため、情報収集とエージェントの活用がカギ
- 年収が最重要であっても、**最終的には総合的な“満足度”**が長続きする働き方につながる
今回の成功体験を参考に、ご自身の理想とする将来像を再確認しながら、納得のいく介護転職を進めてみてください。