大学卒業後に大子町の病院に就職。そして大子町の住民に

▲「温泉リハビリセンター虹の丘」の職員のみなさん。中央緑のシャツが藤田さん

私は新潟県長岡市の出身で、栃木県内の大学を卒業した後、作業療法士として大子町の病院に就職しました。そこで看護師をしていた夫に出会い、結婚し、現在まで大子町に住んでいます。夫と私、子ども3人の5人家族ですが、夫の両親の家の敷地内に新しく家を建てて、そこに住んでいますので、別棟に住む夫の両親も入れて7人家族で暮らしています。

2001年に大学を卒業してから2004年まで大子町の病院に勤務しました。その後10年間は常陸大宮市で勤務し、2015年には大子町へ戻り、リハビリセンターに勤務しています。大子町の居住歴はもう10年近くなりますので、新潟出身とはいえ、ほぼもう大子町の人間だと自分では思っています。

美人の湯として名高い「大子温泉」の温泉を利用し、リハビリを行っている介護老人保健施設「温泉リハビリセンター虹の丘」に作業療法士としてフルタイムで勤めています。ほかにもボランティアで認知症カフェを立ち上げ、月1回のカフェ活動を通して、認知症の患者さんのご家族の支援も行っています。

大子町の冬。青空の美しさに驚く

初めて大子町で冬を迎えた時、空の青さにビックリしました。新潟だと冬は、鉛色の雲が垂れ込めた、どんよりとした日が多いんですが、大子町は晴天の日も多くて「冬の空ってこんなに青いんだ!」ってすごく感動したことを覚えています。

ここの冬の青空は、夏の青空よりもう一段階青みが強くて、澄んだ空気の大子町だからこそ見ることができる、とにかく半端ない青さなんです!大子町のよさを語るのに、冬の晴天の美しさは欠かせないと思ってますが、言葉で表すのは難しいですから、ぜひ冬になったら大子町に来て、ご自分の目で確かめてください。言葉を失うくらいの美しい青空が見られますから。

雪かきも少なくてラク!

それから新潟とは雪の質が違うことにも驚きました。新潟の雪は積もるしぼてっと重いので、雪かきが欠かせないんですけど、大子町の雪はサラサラしているせいか、あまり重たく積もることもありません。新潟ほど雪かきの必要がありませんので、すごく楽ですね。

グルメな大子町

大子町は食事がおいしいんです。意外に思われるでしょうが、海の幸もおいしいです。山間の町なのになぜでしょうね?私も10年以上ずっと不思議に思いつつ、大子町で新鮮魚介をおいしくいただいています。

町の特産品の「奥久慈りんご」と「奥久慈しゃも」は外せないです。シーズンになれば町内の農園や菓子店にはそれぞれに趣向を凝らしたパイが並び、町は「アップルパイ王国」なんて呼ばれたりします。また、奥久慈しゃもの親子丼、これはぜひ食べてほしいですね。親子丼の概念が変わるくらい、ホントおいしいですよ。

聞いていると楽しくなる大子町方言

 茨城の方言って「~っぺ」が有名ですが、独特のイントネーションがあったり、「い」と「え」が逆になったりしてるので、お年寄り同士が話しているのを聞いても、何言っているか分からないことも多いんですけど、聞いているとなんだか楽しくなってきちゃうんですよ。「いがっぺ(いいね)」とか言われると、「いがっぺ、いがっぺ」ってついついまねしちゃいますし(笑)。

それから、動物には「め」を付けて呼ぶらしく、お年寄りがそう言っているのを時々聞いたことがあります。大子町に来たら、ぜひお年寄りの話す言葉をよく聞いてみてください。楽しくなってきちゃいますから。

■動物には「め」を付ける大子弁!?

大子(茨城)弁では、動物には何でも「め」をつけて呼びます。この「め」はさげすむと言うものではなく、むしろ愛情を込めて使ってます。
いぬめ・ねこめ・へんめ(蛇)・きんぎょめ・ばっため・馬め・牛め・かんめ(蚊)・のんめ(蚤)・・・・・・等

つばめ・かめ・すずめには「め」を付けられないだろうって?
何にでもどうにかして「め」をつけるんです。
つばめ ---→ つばくらめ
かめ ---→ かめのこめ
すずめ ---→ ちんちんめ
蚊はどうすんだって?
か ---→ かんめ(かんかんめと言う場合もある)

(出典)大子町HP

義理堅く人情に厚い大子町の人々

▲5月に行われる大子町の祭り「常陸国YOSAKOI祭り」

ぶっきらぼうで怒りっぽいとされる水戸藩士の気質を受け継ぐ茨城県民ですが、一本気で義理堅くて人情深い面も受け継いでいます。最初は怖く感じても、いったん仲良くなってしまうとうるさいくらい親切で優しい人々が多いです。私にはそんな大子町の気質もすごく合っていて、おかげさまで日々楽しく暮らせています(笑)。

豊かな自然と温泉があって、グルメもそろっている。雪は降るけど、雪かきはしなくて済む。こんなに住みやすい町は全国でも珍しいんじゃないでしょうか。ちょっと交通の便が悪いですけど(笑)。みなさん、ぜひ大子町に遊びに来てくださいね!

ライター

 林ぶんこ

7年の愛媛・宇和島生活を終え、2021年より横浜に戻ってきたフリーライター。Webメディアや企業誌を中心に活動中。

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