見守りセンサーとは、利用者の状況を確認することができるので、利用者の安全を守るために一役買っている製品です。

これは、介護施設や病院向けの高齢者見守りセンサーは各社販売しています。

しかし、それぞれ製品毎に機能が異なるので、導入する目的や施設の規模や施設形態によって重要視すべき選定基準が変わってくるのです。

この記事では、施設へ見守りセンサーの導入を検討している方に向け、機能や価格の違いを比較し、施設形態や予算規模に合わせて適切なサービス選定を行う方法を紹介します。

個人での導入を検討している方は、こちらの「個人向けのおすすめ見守りサービス」をご覧ください。

見守りセンサーの利点

ここからは、見守りセンサーを導入することでどのようなメリットがあるかを紹介します。

センサーを活用し、施設でカバーしたい部分が何かを考えながら確認をしてみましょう。

利用者の様子がわかる

高齢者が居住している部屋に設置したセンサーやカメラ、外部通信機能を使って利用者の様子を見守ることができます。

多くの高齢者や複数の部屋の様子を一括して見守ることが出来るので、介護施設や病院などにとってはなくてはならない機器のひとつです。

バイタルチェックができるので緊急対応が早い

見守りセンサーの機種によっては、各部屋の温度や湿度の管理ができます。

また、入居者の心拍数や呼吸数、離床状況を知ることができるので、体調管理や徘徊などをいち早く察知できて緊急時にもすぐ対応ができます。

体調の急変にすぐ対応

入居者の体調が急変した場合などでもセンサーや赤外線などで入居者の異常を検知できます。

本人が呼び出しボタンを押さなくても見守りセンサーを通して入居者の異変に気付くことができるので、急変時にもすぐ対応が可能です。

見守りセンサーの種類

IT化の推進に伴い、介護や医療現場でのいろいろなタイプの見守りセンサーがあります。

ここでは、検知方法や設置の方法でいくつか種類を紹介していきます。

検知方法

  • 赤外線:夜間帯など暗い部屋の見守りや温度の管理が可能
  • カメラ:映像による見守りで録画が可能
  • バイタルセンサー(心拍数・呼吸数など):ベッドマットの下に設置し、心拍数や呼吸数、離床状況などの見守りが可能

設置方法

  • 天井埋め込み型:介護施設の各部屋の天井に埋め込むことで部屋全体にセンサーが行きわたる
  • ベッド設置型:バイタルセンサーなどベッドマットの下に挟みこむタイプで天井埋め込み型に比べて後付けが楽
  • ドアに設置:ドアとドア横の壁に設置するタイプで離床や部屋から出ていく状況が分かり後付けも楽

介護施設向けのおすすめ見守りセンサー4社

いろいろなタイプの見守りセンサーがありますが、使用方法やどんなデータが得られるのか、費用はどのくらいかかるかなどを調べるのは大変です。

ここでは、使用法や費用なども含めた見守りセンサーを扱うおすすめの4社をまとめていきます。

個人での導入を検討している方は、こちらの「個人向けのおすすめ見守りサービス」をご覧ください。

トライアルプランあり!ライブコネクト

会社名 株式会社Z-Works
使用・確認方法 パソコン、携帯端末(スマホ・タブレット)
センサーの種類 バイタルセンサー、人感・温度センサー、ドアセンサー
設置場所 ベッドフレーム裏、ベッドフレーム横、居室出入口、トイレ
取得可能データ モニタリング、心拍数、呼吸数、離床状況、トイレ利用状況
臨床通知時間 リアルタイム
設置工事の有無 工事不要
費用 【1部屋あたり】
初期コスト:7万5000円程
月額:3000円程
URL 会社サイトはこちら
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特徴

  • 操作不要・見るだけで使える(施設全体を見える化)
  • Wi-Fi不要・工事不要の為、初期コスト削減可能
  • ベッド・ドア・トイレにセンサーを設置してすぐに使える
  • 必要なセンサーを目的や予算に合わせて選択可能
  • ベッドだけでなく居室内(トイレ含む)の行動がわかる
  • スマートフォンやタブレットで確認が可能

おすすめポイント

  • 工事不要で一部屋15分程度で設置完了
  • 複数のセンサーで利用者の状態以外にも生活リズムなどの把握が可能
  • スタッフの作業を可視化

利用者の生活改善にも役立つ!眠りSCAN

会社名 パラマウントベッド株式会社
使用・確認方法 パソコンや携帯端末
センサーの種類 体動センサー
設置場所 ベットマット下
取得可能データ 心拍数、睡眠、覚醒、起き上がり、離床状況
臨床通知時間 リアルタイム
設置工事の有無 Wi-Fiの設置が必要
費用 16万円~20万程
※レンタル可
URL 会社サイトはこちら
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特徴

  • パソコンなど端末にて施設入居者の状態をリアルタイムに一覧で表示
    ※大規模な施設だとのモニター管理が大変
  • 寝返り、呼吸、心拍などの把握可能
  • ベッドの上のみの離床センサーのためトイレなど離床後の様子は分からない
  • Wi-Fi環境などの設備が必要

おすすめポイント

  • 睡眠時の呼吸数及び状態(睡眠・覚醒・起き上がり・離床)の把握に優れている
  • レンタル可能

SaaS型高齢者施設見守りシステム!ライフリズムナビ®+Dr.

会社名 エコナビスタ株式会社
使用・確認方法 パソコンやスマホ端末
センサーの種類 ライフリズムナビSleepSensor (睡眠・バイタル・体動センサー)、人感センサー、温室おセンサー、居室内カメラ等から選択可能
設置場所 ライフリズムナビSleepSensor :ベッドマット下
その他センサー:壁や天井等
取得可能データ 睡眠状況、心拍、呼吸数、体動、居室内の状況、居室内温湿度、各種アラート、生活状況、居室内温湿度
各種アラート通知 リアルタイム
費用 初期費用(最小構成5万5000円~。設置センサー、オプションにより異なる)+月額1500 円(以下すべて税込)/床
URL 会社サイトはこちら
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特徴

  • リアルタイムで生体情報を解析・表示し、個別アラート機能により転倒事故等のトラブルの予兆段階で把握
  • 表示は全居室一覧及び居室詳細画面の切り替えができる
  • 大阪公立(旧大阪市立)大学疲労医学講座と共同開発した独自アルゴリズム(特許取得済)でデータを解析
  • 収集したデータを月次レポートとして出力でき、入居者の家族への状況報告や医師が薬を処方する際の参考として活用できる
  • 当月だけでなく、過去のセンサーデータも一覧で確認できる
  • 多数の介護記録システムと連携し、自動記録で毎日の業務を効率化できる

おすすめポイント

  • 収集したデータを月次レポートとして出力でき、入居者の家族への状況報告や医師が薬を処方する際の参考として活用できる
  • クラウドで情報を集約するので施設スタッフだけでなく家族も睡眠に関する情報共有が可能

携帯端末の活用で効率的な介護が可能!ケアサポートソリューション

会社名 コニカミノルタ株式会社
使用・確認方法 パソコンや携帯端末
センサーの種類 行動分析センサー、人感センサー、室温度センサー
設置場所 天井、居室出入口
取得可能データ モニタリング
臨床通知時間 リアルタイム
設置工事の有無 設置工事が必要
費用 【12床】
121万円~
URL 会社サイトはこちら
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特徴

  • 携帯端末で確認できる
  • ナースコールの機能がついている
  • 睡眠時のセンサーはないが起き上がり動作は検知できる
  • 天井埋め込み型のため大規模工事が必要(完全介護施設向け)

おすすめポイント

  • 介護スタッフから入居者に呼びかけが出来るので安否確認が容易にできる
  • 介護スタッフが携帯端末からケア記録を入力できる
  • 転倒時の映像を保存できるので、その後の医療処置に活かせる

施設別のおすすめ見守りセンサー

見守りセンサーの詳細を話しましたので、ここからは施設別でおすすめの見守りセンサーを紹介します。

大規模施設向け

【眠りSCAN】

  • たくさんの利用者の状態を一度に可視化できる
  • 設置工事が必要なので小規模施設にはコスト面での課題あり
  • スタッフによるPCの運用が必要なのである程度施設設備が整っていれば導入しやすい

新設施設向け

【ケアサポートソリューション】

  • システム特有のネット環境が必要
  • 既存の施設での後付けの導入よりも建設時からの導入する方がコスト面や施工面で合理的
  • ナースコールの問題解決ができるためパフォーマンスが良い

あらゆる施設のニーズに対応

【ライフリズムナビ+Dr.】

  • お客様ニーズに基づきセンサーを組み合わせられる
  • 新築、既築を問わず、社会福祉法人から医療法人、有料老人ホーム等の個室・特別養護老人ホーム等の多床室など、あらゆる現場への導入、活用実績あり
  • SaaS型の特徴を活かし、現場の手間なく常に最新のサービスをご利用できる

個人向けのおすすめ見守りサービス

これまで介護施設向けの見守りセンサーを紹介してきましたが、個人向けには個人向けでおすすめの商品があります。

それは、「ひとり暮らしのおまもり」です。

毎日必ず開けるドアにセンサーを取り付け、しばらく動きが無い場合にアプリでお知らせが来るのですぐに気づくことが可能です。

「動きが無い異常時」にだけお知らせするので、お互いに気にしすぎることなく程よい距離感で見守ることができます。

【概要】

会社名 株式会社ビーラボ
使用・確認方法 スマートフォン
センサーの種類 感知センサー
設置場所 居室出入口、冷蔵庫、玄関、トイレ、寝室など
取得可能データ センサーを貼り付けた物の動き
臨床通知時間 12時間以上動きを感知しない場合
設置工事の有無 Wi-Fiの設置が必要
費用 初期費用:無料
月額:770円(税込)
※ケアウォッチオプション申し込みの場合は月額1100円(税込)
URL 会社サイトはこちら
製品詳細はこちら

特徴

  • 必要なものは普段のスマホとWi-Fiだけ
  • 工事不要で、届いてすぐ始められる
  • 初期費用無料&月額770円(税込)でリーズナブル
  • カメラではないのでプライバシーが守られる
  • 電池が長持ちでメンテナンスがラク

まとめ

2025年に向けてケアが必要な高齢者が増え、一方で介護業界を含む労働者数の減少が課題です。

そんななか、IT化は効率的なケアを可能にします。

介護施設において見守りセンサーを導入することで職員の負担を大幅に軽減できるだけでなく、緊急時に瞬時に対応できるメリットがあります。

また、睡眠データなどを簡単に記録できるため、利用者に合わせたケアの向上も期待されているのです。

施設の規模や入居者のADLに合った見守りセンサーを使って、介護される人も介護する人も安心できるケアを実現しましょう。

見守りセンサーのような設備がある施設への転職もおすすめ

現場だけでは目が届かない場所もあるので、働き始めて大変だと感じてしまうことがあります。施設によっては見守りセンサーを導入してAI化が進んでいるところも増えてきたため、少しでも負担を軽減して働きたい方は設備について確認することもおすすめします。

ウィルオブ介護では、求人を出す施設がどのような設備があるかなども踏まえた仕事の提案をするので、気になる方は担当者に相談をして仕事を一緒に探しませんか?

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