職場紹介インタビュー日本ホスピスホールディングス株式会社

緩和ケアを必要とする方が「笑顔で暮らす」ために、生活を支える

看護師が「患者に寄り添う」本来の仕事ができる場所を―日本ホスピスホールディングス株式会社 三重野様インタビュー

緩和ケアを「医療モデル」から「生活モデル」へ転換していく

日本ホスピスホールディングス株式会社では、住宅型有料老人ホームもしくはサービス付き高齢者向け住宅・訪問看護・訪問介護をベースに、地域の中でサービスを展開しています。

「ホスピス住宅」とは、緩和ケアを必要とする方々(主にがん末期の方、ALS等神経難病の方)の”生きる”を、最期までサポートする住まいのことです。緩和ケアには医療的ケアを要するため、これまでは病院がメインで担当する領域でしたが、私たちはそれを生活領域で支えていくことを目指しています。

緩和ケアを必要とする方々が「自分らしく生き生きと暮らす」ということを、医療面のサポートだけで実現するのは難しい。それを生活面のサポートもすることによって可能にします。こうした「医療モデル」から「生活モデル」への転換の先駆けとしての自負を持って、この事業を推進しています。

ゆったりとしたお部屋
▲ゆったりとしたお部屋でゆたかな暮らしを

ふれあい
▲ご家族の方と一緒に過ごす大切な時間

「医療モデル」から「生活モデル」への流れを日本に、世界に広めたい

私たちは、上のようなミッション・ビジョン・スローガンを掲げています。
世界に先駆けて超高齢社会となった日本では、死亡人口が急激に増加し終末期ケアの必要性が高まるなか、受入施設の不足による「看取り難民」の増加が大きな問題となってきています。


▲増加し続ける死亡者数、不足する看取りの環境

在宅ホスピスの導入によって、日本が「最期まで幸せに生きられる国」になることが日本の社会課題のひとつを解決することになり、それが今後、超高齢社会に向かっていく世界各国の範にもなると考えています。
当社の「在宅ホスピスの研究と普及」というミッションには、そういう意味を込めています。そのミッションを実現するためには、まず私たち自身が年間1万人の在宅看取りを実践し、ノウハウを蓄積していく必要があります。


▲終末期ケアの現状と在宅ホスピスへの期待

そして、「医療モデル」から「生活モデル」への転換で一番重要なのは、「笑顔で暮らす」ことだと思っています。ご本人・ご家族・スタッフなど、すべての人が笑顔で過ごせる場所をつくることです。それを会社全体のスローガンとしています。

看護師にとって「患者に寄り添う」本来の仕事ができる場所

当社のホスピス住宅は、高齢者住宅のカテゴリのなかでは医療的ケアに特化していることが大きな特徴です。

通常の有料老人ホームにも看護師の方はいますが、あくまでも健康管理を目的とした役割になっています。対して当社の運営施設では、在宅のドクターと連携して医療重度のご入居者様を支えることが看護師の役割となっています。

暮らしの中で医療重度の方を支える、まさに「患者に寄り添う」という看護師のみなさんが、本来のやりたいとよく言われる仕事が業務の中心になっているのです。


▲看護師の配置数が多いことで、手厚い緩和ケアサービスの提供が可能

施設の組織形態としては、医療重度の入居者の方が多い関係で、看護師が、スタッフの半数を占めています。拠点の責任者も看護師が担当することがほとんどです。社会的ニーズのある事業なので、今年、来年と新規開設のペースも早く、その分キャリアアップのチャンスが多い職場です。

―ある時、当社に入社した看護師の方がこんな話をしてくれました。

病院勤務時代に、2、3日中に亡くなるかもしれない患者様が「最後にたばこを一本吸いたい」とおっしゃったそうです。その方は、たばこが大変お好きで肺がんを患っていました。
病院で働いていると医師の診察の結果に従わなくてはならないため、そのときは「吸わせられるわけがない」という話になってしまいました。しかし、いま一本たばこを吸ったところで寿命が大きく変わるわけではありません。

「患者さんに寄り添いたい」「できるかぎり希望を叶えてあげたい」そんな気持ちで、当社に応募してきたそうです。当社に入職して、ご入居者ご本人にとって「幸せな最期」をサポートできることに、その看護師の方は大きなやりがいを感じていました。

この会社に入社して、自分が想像していた以上に、この仕事にやりがいを感じている看護師の方が多いことがわかり、嬉しく思いました。医者の補助者ではなく、患者に寄り添うことが看護師の方の本来やりたい仕事なのだということを実感しました。

ふれあい

働く人びと

もっと多くの人を笑顔にするために…ホスピス住宅事業を深め、広げていく仕事

私の現在の仕事は主に3つです。
・スタッフの職場環境改善、教育・研修のカリキュラム提供やマネージメントの支援
・外部にホスピス住宅事業を知ってもらうための啓蒙活動
・生活モデルのなかでよりよい看取りを深めていくためのアカデミック(大学・研究所)との連携

現在、多くの方が病院で余命宣告され、かつ退院を促されている状況で、ご本人もご家族も、大きな不安のなかで悩み、笑顔のない状態になってしまっています。

そんな方々が当社の運営する「ホスピス住宅」にいらっしゃって、スタッフと接することで安らかな笑顔になっているのを見ると、「ホスピス住宅」のような施設がもっと世の中に必要なのだと確信しています。


▲お誕生日をご家族・スタッフとお祝いしました

「世の中の役に立つ仕事がしたい」という想いで入社

私が前職で勤めていた会社は、世の中を安心にする・社会の役に立つことを仕事にしている会社でした。そこで育った価値観として、世の中の役に立つ仕事がしたいという想いがあります。高齢社会・多死社会という日本の社会課題によりダイレクトに関係する仕事がしたいと思い、この会社にきました。

■三重野 真 経歴
1987年4月 セコム株式会社入社
2003年9月 ベジフルーツ株式会社(セコム株式会社の100%子会社)代表取締役就任
2005年4月 株式会社荒井商店(セコム株式会社の100%子会社)取締役シニア事業本部長就任
      株式会社アライブメディケア(株式会社荒井商店の100%子会社)専務取締役就任
2019年4月 日本ホスピスホールディングス執行役員 戦略本部長兼社長室長

三重野 真

看護介護の仕事は、社会的ニーズにともない最先端の仕事に

医療・福祉関係の職業は、今後日本のなかで労働人口が最も多くなる業態になっていきます。現状は人間の手による作業量が多い「労働集約型」の仕事がほとんどですが、時代背景が大きく変わっていくことで、その中身も最先端の仕事に変化していくと思います。

看護介護業界にもICT、ロボット、AIなどを積極的に導入するところが増えてきました。勘や経験に加えて数値などの根拠があるプランに基づいて業務が行われるようになりつつあります。ここ数十年の、ポケベル~スマートフォンへと個人の通信手段が進化したのと同じくらいの大きな変化が来ていると考えていいでしょう。

新しい流れをキャッチアップしつつ、変わらない「人」でしかできない部分のスキルを磨く。今後、この分野は、ますます面白い仕事になっていくと思います。

当社で働くことに興味を持っている方へ

看護介護業界は今、大きな変化の中にあるので、大変だったり難しかったりする局面がたくさんある仕事です。しかし、最期まで生き生きと暮らしていくことを専門職として支えるというのは、とてもやりがいのある仕事だと思います。
人の命に向き合いたい、支えたいという志のある方は、ぜひ一緒に仕事をしませんか。

企業プロフィール

For the smile すべては笑顔のために

住宅型有料老人ホームもしくはサービス付き高齢者向け住宅・訪問看護・訪問介護をベースに、地域の中でサービスを展開しています。

社名
日本ホスピスホールディングス株式会社
本社
東京都千代田区丸の内3丁目3-1 新東京ビル2階
設立
2017年1月

▲神奈川県小田原市にある「鴨宮ハウス」