職場紹介インタビュー大王製紙株式会社様
介護職の経験を活かして働く!紙おむつ「アテント」で、排泄の課題を解決に導く「介護アドバイザー」
目次
紙おむつ”アテント”を通じて排泄ケアの快適性向上へ
紙おむつ「アテント」を開発・製造・販売する大王製紙グループ
大王製紙グループのエリエールは、「やさしく触れていいですか」のキャッチコピーで知られている、ティシューペーパーやベビー用紙おむつなどの衛生用品を展開するブランドです。
「生活の質の向上」を事業展開・開発のコンセプトとし、「家庭や社会のあらゆるシーンで世代を越えて、手間をかけずに快適に、 くらしのそばでそっと見守る」エリエールの方針のもと、国内外の社会ニーズに対応した商品開発と施策を進めています。
エリエールブランドの中で、介護用品や吸水ケア用品を展開しているのが「アテント」です。
アテントには、天然素材で作られた吸水パッドや、下着のようなはき心地の「下着爽快プラス超うす型パンツ」、個人に合わせて使える多様なパッドと併用できる「うす型スーパーフィットテープ式」など、様々な種類の商品があります。
そんなアテントについて、商品のことをお客様に伝える「介護アドバイザー」という仕事があります。介護アドバイザーは、実際に介護職としてキャリアを積んだ方が、介護施設や病院・ドラッグストアなどで、商品の選び方から紙おむつの当て方まで「排泄介助」についての正しい情報を伝える専門職です。
今回は、そんな介護アドバイザーとして働く鈴木さん、相馬さんの2名に、介護アドバイザーの仕事の面白さや、実際の業務についてお話を伺いました。
介護アドバイザーの仕事とは?
介護アドバイザーは、担当・訪問する先によって市販ルートの担当と業務ルートの担当に分かれています。
▲介護アドバイザーの仕事内容
市販ルートの担当は、主にドラッグストアなどの店舗を訪問し、店頭での介護相談会や従業員さん向けの勉強会などを実施しています。業務ルートの担当は、病院や介護施設の職員さんに対し、アテントの紙おむつを正しく使用してもらえるように、勉強会などを実施しています。
鈴木さんは市販ルートの担当、相馬さんは業務ルートの担当として、それぞれ勤務されています。
自身でトイレに行くことができなくなり、紙おむつを利用される方の介護者に対して適切な製品の紹介や外漏れしない紙おむつやパットの当て方について助言を行うのが、介護アドバイザーの仕事です。
紙おむつやパットがずれて失禁状態で長時間過ごすのは、ご本人の自尊心を傷つけるばかりでなくスキントラブルを引き起こす原因になります。
今まで自分でできていたことができなくなるのは、本人にとっては非常にショックで辛く、受け入れがたいものです。
排泄の不安が原因で人に会うのを避けたり、外出を控えたりすればADL(日常生活動作)やQOL(生活の質)の低下につながってしまいます。
年を取ると共に排泄の回数も増えるため、在宅で生活される場合は要介護者の負担が重くなります。
そういった意味で、介護アドバイザーには紙おむつやパットの製品知識はもちろん、要介護者・介護者への心理的負担を軽減する役割も担っているといえるでしょう。
介護アドバイザーは、介護施設や病院を訪問して実演を交えた勉強会も行っています。製品の利用頻度は在宅より施設や病院の方がはるかに多いため、介護職員や医療従事者から改善点や意見が挙がるケースが少なくありません。
在宅とは違って、決められたスケジュールに沿って排泄介助を行なう必要がある介護現場において、利用者の尿失禁や便失禁の外漏れが頻繁に起こるのは問題です。
外漏れが起こる原因は下記のいずれかです。
- ヒップサイズと紙おむつのサイズが合っていない(紙おむつが大きすぎる)
- パットや紙おむつが体と密着しておらず、隙間ができている
- 排泄量がパットの吸収量を超えている
- パットを重ねたり、蛇腹にして当てたりしている
介護アドバイザーは、施設職員のパットや紙おむつの当て方のチェックをしたり、利用者の身体に合った紙おむつやパットの変更を提案したりすることで外漏れの改善を図ります。
現場から挙がった改善点や意見を自社に持ち帰り、営業や商品開発部にフィードバックするのも介護アドバイザーの重要な役割です。
利用者のトイレが間に合わなくなったからすぐに紙オムツではなく、まず紙パンツとパットの使用を勧めることが肝心です。そうすることで要介護者のコストを削減するだけでなく、介護者の自立支援につながります。また、トイレに行って用を足すことで、排泄の失敗が少なくなって本人のリハビリにもなります。
介護アドバイザーには、要介護者の清潔保持と介護者による排泄介助の負担軽減の両方が求められます。
商品の販売だけでなく、介護相談を通じてお客様に寄り添う介護アドバイザー
▲鈴木さん(左)と相馬さん(右)の仕事の様子
‐「介護アドバイザー」は大王製紙独自の職業ですが、どのようなお仕事をされているのですか。
(鈴木さん:市販ルート担当)
主にはドラッグストアの店頭で介護相談会を行い、直接お客様の介護に関するお悩みやご相談にお応えしています。一人ひとりのお客様のお話を伺い、その方に合った紙おむつを紹介したり、漏れにくくなるような正しい紙おむつの当て方などを紹介しています。そのほかにも、従業員さん向けに紙おむつ勉強会を実施したり、お客様がお店で商品を選びやすくなるように売場の整備もしています。
介護相談会では、お客様との良い関係を構築するまでのプロセスを大事にしています。お客様によってお悩みやお困りごとは様々ですので、まずはお客様のお話をしっかりとお聞きし、私の知識や経験から、お客様それぞれに合うようなアドバイスをさせていただくようにしています。
(相馬さん:業務ルート担当)
アテントを使ってくださっている病院や介護施設の職員さんに対し、紙おむつを正しく使用していただけるよう勉強会を行ったり、適正なアイテム選定のアドバイスや使用枚数の確認などのフォローをさせてもらっています。
その際に私が心掛けていることは、まず現場の方のお話をしっかり聞くことです。メーカーの立場で訪問をすると中には構えてしまう方もいますので、まずは職員の方との関係性の構築を大切にしています。
その上で、普段お困りになられていることなどをお聞きしながら、正しい商品選定の仕方や商品ごとの特徴、正しい当て方・使い方など、私がアドバイスできることをさせていただいています。
介護アドバイザーの一日のスケジュール
‐一日のスケジュールと担当している店舗や施設の数を教えてください。
(鈴木さん:市販ルート担当)
私は9:00~17:30の勤務です。
基本は直行直帰で複数の店舗を訪問することが多いです。朝、メールチェックや上司・同僚との打合せの後、お店の開店に合わせて訪問します。店舗では介護相談会の実施や担当者さんとの情報交換、売場の整備などを行います。夕方に退店した後は、担当店舗の販売実績の確認や打合せをし、直帰するというパターンです。週に1回くらいは資料の出力や社内仕事のため、会社にも出社しています。
現在は30店舗ほどを定期的に訪問しています。コロナ以前の時期は50店舗くらいを訪問していました。営業の方と一緒に、研修テキストの作成なども行っています。
(相馬さん:業務ルート担当)
私も基本的には9:00~17:30の勤務です。1日に2~3件の病院・施設を訪問し、勉強会を行ったり排泄委員会(※)へ参加したりします。直行直帰がほとんどですが、週に1度くらい出社し、事務作業等を行っています。
私は50~60件の病院・施設を担当しており、毎月行くところもあれば、その月々で訪問するところもあります。滞在時間は30分だったり、2時間だったりと、訪問先や訪問目的により異なります。
(※排泄委員会とは、施設のリーダーの方やおむつ担当者の方が集まる場。排泄に関する悩みなどをお伺いし、解決に向けたアドバイス等を実施している)
介護アドバイザーになったきっかけ
▲鈴木さん(左)と相馬さん(右)のインタビューの様子
‐介護アドバイザーを始める前のご経歴について教えてください。
(鈴木さん:市販ルート担当)
福祉を学ぶ大学在学時から特養でアルバイトを始め、卒業後は正社員として特養、有料老人ホームに5年間勤めていました。
介護現場が大好きなので、そのままキャリアを積みたいとも考えました。しかし、福祉だけでなく広く世間や社会を知りたい、スキルアップしたいという意思が強く、転職を考えました。
介護アドバイザーを知ったのは、「介護の現場経験を活かし働きませんか?」という求人広告がきっかけです。介護の現場ではないけれど、介護の経験を活かせる点が魅力的に感じ、転職を決めました。
(相馬さん:業務ルート担当)
特養やデイサービスで働き、リーダーも務めました。現場ではトータル10年働いていました。
結婚を機に、引っ越しのため前職を退職しました。その後、お仕事を再開するにあたって「現場の職員さんに役に立つ仕事がしたい」と思っていたところ、派遣会社から介護アドバイザーの紹介を受けました。
紙おむつを通して生活者や介護現場の役に立てること、自身の経験も活かせる環境に魅力を感じ、転職を決めました。
仕事のやりがいはお客様の「排泄ケア」への意識向上
▲紙おむつ「アテント」(左)とドラッグストアでの相談会の案内(右)
‐お仕事をする中で、一番達成感があったことは何ですか。
(鈴木さん:市販ルート担当)
私のアドバイスによりお客様のお悩みが解消された時や、フォローしている店舗様でのアテントの売上拡大が見られた時です。お客様から相談会に来たことで、『漏れなくなった』、『快適になった』という声がもらえると嬉しいです。
また、フォローしている店舗の皆さんから、サプライズで私の誕生日や出産のお祝いをしていただいたことがありました。日々の活動が関係構築に繋がっていたことにとても感動しました。
(相馬さん:業務ルート担当)
施設での勉強会をきっかけに排泄ケアへの意識が向上し、紙おむつの奥深さや面白さを知っていただき、『排泄ケアに自信が持てた』、『楽しくなった』と言ってもらえた時は嬉しかったです。
勉強会をきっかけに意識が変わってもらえるとやりがいを感じます。また、何度も勉強会の依頼があると嬉しいですね。
未経験で苦労した点は「PC業務」
‐営業や販売については未経験と伺いましたが、苦労した点はありますか。
(鈴木さん:市販ルート担当)
私が苦労したのはPC業務です。介護現場の時にはなかったデータに触れる機会が多かったのですが、上司や営業のサポートのおかげで、できるようになりました。
(相馬さん:業務ルート担当)
私も一番苦労したのはPC業務です。事務作業や資料作成の経験が少なかったため、慣れるまでは時間がかかりました。
また、社用車で移動することもあり、自動車の運転に不安がありました。しかし、公共交通機関の利用や余裕を持ったスケジュール調整をすることで慣れることができました。
介護アドバイザーになってよかったこと
‐介護アドバイザーになってよかったことは何ですか。
(鈴木さん:市販ルート担当)
事前に決まっているアポに合わせて訪問先を調整できるので、スケジュールの調整がしやすいです。私は、子どもが小さい時には時短勤務を活用し、子育てが落ち着いた現在はフルタイムで働いています。子育てとの両立を温かく見守って頂ける環境に感謝しています。
(相馬さん:業務ルート担当)
自身で計画的にスケジュールを組み立てて活動することができて残業も少ないので、プライベートとの両立が図りやすいです。本社に出社することもありますが、あまり負担にはなりません。
介護アドバイザーに向いているのは、「話好き」と「福祉好き」
‐介護アドバイザーに向いているのはどんな人だと思いますか。
(鈴木さん:市販ルート担当)
現場で働くことは難しいけれど、福祉や介護が大好きな方には最適な仕事だと思います。また、直接的な介護とは別の角度から、在宅介護をされている方や医療・福祉従事者の方をサポートすることができ、やりがいは大きいです。
(相馬さん:業務ルート担当)
話すことが好きな方、人と接することが好きな方には特に向いていると思います。実際に介護現場で働いていたことがアピールになり、話を聞いてもらいやすくなりますし、現場の経験をもとに商品を説明することができます。
これから介護アドバイザーになる方たちへ
▲鈴木さん(左)と相馬さん(右)
‐最後に介護アドバイザーになる方たちへ、アドバイスをお願いします。
(鈴木さん:市販ルート担当)
現場で培った専門知識を武器に、福祉現場とはまた違う企業での経験を培うことの出来る福祉職の新たな活躍のステージだと思います。知識の幅が広がることで自身のスキルも向上します。
介護アドバイザーとなって、社内やお取引先、沢山の人との出会いや繋がりが広がり、毎日が充実しています。
(相馬さん:業務ルート担当)
最初は覚えることが多いですが、研修や担当者同行のフォローアップもあるため、自信をつけてから現場へ向かうことができます。また、アドバイザーは他のエリアにもおり、各エリアのアドバイザーとの連携も強いため、助け合いながら仕事ができ、安心して働けると思います。
介護アドバイザーについてさらに詳しく知りたい方は、こちらからお問い合わせください。
URL:https://www.daio-paper.co.jp/recruit/careers/careers-10/
企業プロフィール
「世界中の人々へ やさしい未来をつむぐ」
の実現に向けて
当社グループでは、全役職員が創業の精神「誠意と熱意」を継承するとともに、経営理念である「世界中の人々へ やさしい未来をつむぐ」の実現に向けた事業活動に取り組むことにより、環境保全・地域社会との共生を通じて持続的な企業価値の向上を目指します。
- 社名
- 大王製紙株式会社 (Daio Paper Corporation)
- 本社
- 東京都千代田区富士見2丁目10番2号 飯田橋グラン・ブルーム
- 設立
- 1943年(昭和18年)5月5日