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介護技術やケアの根拠はどこにある?明確にすることで得られるメリットとは

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どのような仕事でも、根拠を持つことは非常に重要な意味があります。

根拠のある行動は人にその意図を伝えやすいですし、失敗したときにも振り返っての検証がしやすくなります。

介護の現場においても根拠の重要性は変わりません。

介護職はめまぐるしく状況が変わる中で、適切な判断を瞬時に下すことが求められる仕事です。

それだけに、ほかの仕事に比べても根拠に基づいた行動の重要性は高いといえるでしょう。

それでは、介護技術やケアの根拠はどこに求めればよいのでしょうか。

 

 

根拠のある介護技術とは

 

介護職が根拠を持って仕事をするというときには、2つのものが考えられます。

1つ目が自身の身体の動かし方に関するもの、狭い意味での介護技術です。

2つ目が利用者の対応に関するもの、ケアの内容です。

広い意味ではどちらも介護技術と呼べるものですが、ここではわかりやすく前者を介護技術、後者をケアと呼んで区別することにしましょう。

介護技術のほとんどは、その方法が体系化されており、介護の現場に入る前に学校で習うことができます。

それにもかかわらず、実際の現場に入ると多くの人が戸惑うことになります。

学校で習う技術と現場で使う技術が大きく異なる、ということはありません。

食事介助や移乗介助の基本は学校でも現場でも同じです。

違うのは対象となる人です。

学校では無意識に協力的に動いてくれる同級生を相手にすることが多いでしょう。

そのため、少し無理なやり方でもなんとなくできてしまうのが学校です。

一方現場では、全く身体を動かせない利用者を相手にすることも珍しくありません。

同級生相手にはできていたことが、高齢者相手にはできなくなる、この現実に向き合うことで多くの人は根拠のある介護技術の重要性に気づくことになります。

根拠を理解するためには、人の身体のどの部分を押せば横に倒れるのか、あるいは立ち上がる際に人の頭はどのように動いているかといったことを、知識として理解するだけでは十分ではありません。

自分の身体を動かして、経験することによって初めて知識は実感として自分の中に染み込みます。

実感に変わった知識が、日頃行う介護技術の根拠として活かされることになるのです。

 

 

知識や経験に基づいた根拠だけで構わないのか?

 

先人から受け継がれた知識や自分たちが積み重ねてきた経験というものは、ほかの何ものにも代えがたいものです。

しかしながら、それらに固執しすぎてしまうのも問題です。

高齢者のケアで難しい点の1つに、各利用者の個別性があります。

Aさんには通用した対応がBさんには通用しない、といったケースはままあるものです。

1つのやり方にこだわってしまうと、通用しないやり方をいつまでも続けてしまうことになり、利用者との関係を悪化させるだけでなく、認知症などにも悪影響を与えかねません。

知識や経験は上手く応用して初めて有効なものです。

ケアが必要とされる場面では知識や経験をベースとして、利用者に合わせてその都度対応を変えていく、そのような柔軟性が求められています。

 

それでは、この場合根拠はどこに求められるのでしょうか。

1つ目はもちろん知識や経験です。

これらは変化するための土台であり、土台がぐらついたまま行うケアは柔軟な対応ではなく、その場しのぎにすぎません。

2つ目は目の前にいる利用者の状態です。

体調や環境の変化などその日の利用者の状態を的確に判断し、そこからケアの根拠を引き出します。

そして最後に、ケアプランに基づいた長期的なビジョンです。

ケアプランに書かれているのは、対象となる利用者がどのような生活を送りたいか、その生活を送るために何が必要かを示すロードマップになります。

よくできたケアプランほど道筋が明確であり、それぞれのサービス提供者が何をすればいいのかがわかりやすく書かれています。

この利用者のあるべき将来像が、日々行うケアの最大の根拠となるのです。

 

 

根拠を明確にすることで人に伝えるのが容易になる!

 

介護技術やケアの根拠を明確にすることには、多くのメリットがあります。

根拠を明確にできれば、言語化することも容易です。

自分がなぜそのケアを行ったのか、その根拠を言語化することができれば、誰かに伝えることもそれをもとに議論することもできるようになります。

反対に、根拠のないケアや根拠を説明できないケアの場合、こうしたことを行うのは難しくなってしまいます。

1つの例を考えてみます。

ここに「3カ月後に一人で歩けるようになりたい。そのためにベッドからトイレまでは手引きで歩く」というケアプランを立てている利用者がいるとしましょう。

その日介護職Aは、指示通りにトイレまで手を引いて歩きました。

一方介護職Bは、車椅子を使用してトイレまで連れて行きました。

もしなんの根拠もなしに介護職Bがそのようなケアを行ったのであれば、非難されてしかるべきでしょう。

しかし、その日の体調を観察して歩くのは危険だと判断した場合、話は変わってきます。

この場合には、本人の状態がどうであれば歩行を行うのか(または行わないのか)という次の段階の議論を行うことができるでしょう。

根拠のあるケアを行うだけでなく、その根拠を明確にし言語化することで、ケアについてより深まった議論を行うことができるようになり、その結果がフィードバックされ、よりよいケアが提供される、という好循環を生み出すことができるのです。

介護技術やケアの根拠を明確にすることは介護職自身にとってだけでなく、対象となる利用者、それに一緒に働く同僚にとっても非常に重要なことなのです。

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