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死後の会議、デスカンファレンスとは?目的と手順を解説-ターミナルケアを後悔で終わらせないために

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ターミナルケアを経験して、強い虚無感や無力感にとらわれたことはありませんか。それは、ターミナルケアをしっ放しで、デスカンファレンスを行っていないから、 もしくは、行っていてもうまく活用できていないからかもしれません。ターミナルケアは身体的にはもちろん、精神的にも、介護職員に大きな負担を与えます。 そのつらさから退職を決める介護職員もいるほどです。経験したことが明日への糧となり、質の高いケアへとつながっていくような、そんなターミナルケアはどうすれば実現するのでしょうか。

ターミナルケア第3弾は、施設系の職員向けに、後悔で終わらせないためのデスカンファレンスについて、掘り下げていきます。

 

デスカンファレンスとは。その意義と目的

デスカンファレンスとは、死後のカンファレンスです。従来、緩和ケア病棟など病院で行われていますが、高齢者施設でも看取りケアを行うようになり、その質を高める為に取り入れられるようになりました。 看取り後カンファレンス、看取りケア終了後カンファレンスなど、事業所ごとにそれぞれの呼称が用いられているようです。

○ 意義

デスカンファレンスには、ご利用者の看取り後に、振り返りを行うことによって、ケアを見直し、次につなげる意義があります。死に直面した職員の精神的ケアにも重要なものと位置づけられます。

 

○ 目的

職員間の情報や体験を共有した上で、意見交換を行います。自分が考えていなかった他者の意見を聞くことで、考えを深めることが出来ます。 これにより、同じ問題に直面した際に、問題を回避出来たり、ケアの質を高めることが出来るのです。精神的なストレスを負う職員の気持ちを、話す行為で軽減させる効果もあり、精神的ケアも重要な目的です。 またターミナルケアを行うチームとしての支え合いやチーム力のアップも期待されます。

 

職員が作り上げるデスカンファレンス

デスカンファレンスの意義や目的を理解したところで、実際にどのように進めれば良いか、考えていきましょう。

○ 時期

看取り後なるべく期間をおかないことが望ましいのですが、時間の確保が難しい為、概ね1か月以内に実施できるよう予定を組みます。通常の定期カンファレンスの時間や既存の会議の時間を一部あてる形が良いでしょう。

 

○ 参加者

看取りに関わった全ての職員です。職種は問わず、直接関わらなかった職員も可能な限り参加してもらいましょう。客観的な意見も大切です。

 

○ 事前アンケート

看取り後の気持ちや記憶が薄れない早い段階で、全職種向けにアンケートをとる事業所が多いようです。このアンケートは職員一人ひとりが、この方へどう向き合ったのか振り返ってもらうのにとても有効です。アンケート結果からデスカンファレンス内で取り上げる議題について、ピックアップしておきます。担当介護職員と相談員などで相談して決めても良いでしょう。

 

○ 進行

特に直接関わった職員は責められているような気持になりやすいので、十分注意して進行しましょう。ケアマネや生活相談員など、チームの中で調整能力を持っているものが進行するとスムーズですが、職員の育成のために、輪番制をとっても良いかもしれません。あらかじめ、進行方法などのフローを作っておき、20~30分程度で終了できるよう進行します。

 

○ ご遺族

出来ればカンファレンスに参加してほしいところですが、難しい場合は、生活相談員などがご家族にご意見を伺っておき、カンファレンスの場でスタッフに伝える形を取ります。ご家族の想いは、職員の心に響くものですし、それによって精神的に救われる職員もいるので、是非伝えてあげましょう。また、ご利用者を思うあまり、ご遺族に「もっと面会にくるべきだった」「もっと○○してあげるべきだった」と批判的な意見を持つ職員もいることでしょう。私達はその立場にいるのではない、ということも、改めて意識していく必要があります。

 

○ 注意事項

デスカンファレンスは、反省会ではありません。何が目的かをしっかりと参加者が理解しておくことが必要です。決して他者を否定・非難することのないよう、お互いに気を付けましょう。出来なかったことばかりでなく、出来たこと、次に活かせることに焦点を当てるようにします。また、こんなことがあったから、こうしていきたい、といった前向きな議論をするようにしていきましょう。

 

まとめ~後悔しないターミナルケアを行うために~

看取りケア加算の創設により、新たにターミナルケアに取り組む施設が増えてきました。しかしケア体系はまだ試行錯誤で、ケアを行う職員の側にも心に死を迎え入れる準備が出来ていないケースが目立ちます。 また、ターミナルケアを開始する段階となって、担当者が「さあどうしよう、何かしなくちゃ」と当てもなくお部屋を飾る姿は、どこか本来の道から逸れているように感じます。 お部屋を飾ること自体が悪いことではありません。しかしそれは、そのご利用者とこれまで培ってきたエピソードの中から選択した行為でしょうか?

ターミナルケアは日常のケアの延長線上にあります。高齢者施設なのですから、入居時から、状態はどうあれ広義のターミナルケアと考えて、毎日の関わりを行うべきです。 担当のご利用者と、かけがえのないエピソードを築いていく毎日こそ、重要とされるべきです。ターミナルケアに至るまでのケアがないがしろにされているようでは、ターミナルケアは形だけのものになってしまうのです。 ターミナルケアで後悔したくない。デスカンファレンスを通して、まず、日常のケアから見直していきましょう。

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