介護業界には女性が多い!?

介護業界は、働く人の8割が女性であり、圧倒的に女性が多い業界です。そこで今回は介護業界に転職を考える男性のために、筆者が介護業界で男として苦労した点や得をした点を紹介します。

この記事はゲストライター様からの寄稿です。現役の介護男子の視点から、男性が介護で働くときに戸惑う点や、やりがいを感じる点を教えていただきました。

少し古いデータになりますが、厚生労働省が平成22年に調べたデータでは、介護業界は「働く方の8割が女性」でした。筆者は男ですが、女性が圧倒的に多い介護業界で約10年様々な経験をしてきました。

そこで今回は介護業界に転職を考える男性のために、筆者が介護業界で男として苦労した点や得をした点をお話ししたいと思います。筆者個人の見解となりますので、女性の方は少し不快になる内容も含んでいるかもしれません。ご容赦ください。

介護男子が苦労するポイント

悩んでいる様子の男性介護士のイメージ

介護業界は女性が中心の社会。男性が転職すると高い確率で苦労することになる事は以下の5つです。

苦労のポイント① 女性の常識を知る

介護業界は、女性が多いことから、女性にあわせたルールを形作ることが多くあります。男性は気付かない様な事も、女性社会では当たり前である事が少なくはなくありません。

例えば筆者の場合はトイレを使い終わった後、トイレのふたを開けたままにしていたら女性の先輩スタッフからお叱りを受けました。また「(女性スタッフに)臭いを指摘されたから…」と、そこまで臭うわけでもないのに1日に何回も着替えをしている男性スタッフもいました。

このように男性だけの職場では気づきづらい点を女性は見ています。それらは男性にとっては初めて気が付くような事でも、女性にとってはいずれも常識です。

「女性にとっての当たり前」があまりにも理解できていないと、女性は厳しい目でその男性のスタッフのことを見るようになります。ある程度理解できてそれに合わせて動くことができるようになればいいのですが、それができなければ女性中心の職場で働くことに相当な苦痛を感じることになるでしょう。

苦労のポイント② 力仕事や手の出る利用者の相手は男性の仕事

介護の仕事は力仕事が少なくありません。催し事の準備の時に大きな道具を運ぶなどという事はもちろん、日常の介護の中でも体重が重たい利用者を抱えることもあります。もちろんこの力仕事は男性の仕事です。

また利用者の中には手が出る人もいます。そのような利用者の対応も女性では何かあった時に危険という理由から、基本的には男性が担うことになります。

体力に自信がないと最初は苦労するでしょう。

苦労のポイント③ 劣等感を感じる場面が多い

見栄っ張りな男としては「専門性の高い、皆からカッコイイと言われる様な仕事」というものに憧れを抱く人も少なくはないでしょう。

しかし、介護の仕事と言えば「給料が安く下の世話なども行う汚い仕事」と言うイメージがメディアでも広く取り上げられてしまっています。周りからカッコイイと言われるような仕事であると感じづらいこともあります。

他に給料の高い仕事や、医療・福祉系の仕事で明らかに介護職より給料が高い仕事をしている友人などを見かけると、男としてはついつい劣等感を感じてしまうものです。

苦労のポイント④ 地域や働き方によっては家族を養えない

現在の仕事で家族を養っている場合、介護業界に転職する事で今後はそれが難しくなる可能性があります。介護の仕事は、地域や働き方によっては1人で生活するにも苦労するほどの安月給のところもあります。

現在では、珍しくなくなりましたが、介護の仕事をするには共働きが必要になることが多いでしょう。

もしパートナーの女性の方が収入の良い仕事をしている場合は、肩身が狭い思いをすることにもなるかもしれません。

苦労のポイント⑤ 働き方によっては家族サービスが難しいことも

現在カレンダー通りに土日祝日休みの仕事をしている場合は、介護業界に転職することで、今後その生活はできないものと考えた方が良いでしょう。介護施設には365日24時間利用者さんが生活しています。必然的に土日や祝日に出勤することが必要になります。

土日や祝日にしっかり家族サービスをしているお父さんは、今後それが難しくなるということを覚えておきましょう。もちろんゴールデンウィークや正月も子供達と一緒に過ごせると言う保証はありません。

介護男子が得をするポイント

利用者と笑顔で接している男性介護士のイメージ
男性であることで苦労する事があれば、もちろん得をする事もあります。特に大きなメリットを感じることができるのは以下の5つです。

メリット① 女性に囲まれている

女性社会である介護業界に飛び込んで何より嬉しい事は、やはり女性に囲まれているということです。

心理学的には、職場に好みの異性がいるほど仕事に対してもやる気が出るということがわかっており、毎日楽しい気分で仕事に取り組む事ができる事でしょう。もちろん、周りの女性を自分のやる気に繋げることは良いことですが、昨今はセクハラやパワハラの問題も多くあります。ハラスメントに該当しないような心配りは必要です。

メリット② 男同士の結束がとにかく固い

介護業界の男性は皆、男性の割合が少ないことから、肩身が狭い思いを経験したことがある人たちばかりです。それだけに新しい職場に男性がいる場合はすぐに仲良くなれます。

そして男性同士は同じような立場であることから結束が強くなりやすいと言う特徴もあります。同僚に男性スタッフさえいれば「気の合う仲間がいなくて孤立…」ということはまず無いと思っていいでしょう。

メリット③ 頼りにされる

介護男子は、力仕事や手が出る利用者の相手をすることが多い、ということを「介護男子が苦労するポイント」で話しました。

しかし見方を変えれば、それは男性が活躍できる場面でもあります。そのような仕事がしっかりできると回りからとても頼りにされやすく、男性としてやりがいを感じることができるでしょう。またそのような仕事が積極的にできる男性は必ず皆から感謝されます。体力的な不安を覚えているベテラン女性職員からは特にといえるでしょう。

これは私の例ですが、「しっかり体力をつけてもらわないと」と言いながら様々な差し入れを貰うことも少なくありません。

メリット④ 利用者やその家族から褒められる

今の介護施設利用者の世代は、男尊女卑の風習が強く残っている世代です。そのため下の世話をするような介護の仕事は女性がやる仕事と言うイメージが強いようです。

なんともないことであっても「男の人にこんなことさせて申し訳ないね、ありがとう」と言われることは日常茶飯事です。ですがそれでも、感謝されると毎回嬉しく感じるものです。

また、介護の仕事は大変であると言う事は利用者の家族は誰よりも分かっています。そのためか、介護の仕事やっている男性を見るとやはり好意的に接してくれます。

メリット⑤ リーダー的ポジションに上がり易い

最近は男性が家事を行うことが当たり前になってきましたが、それでもまだまだ女性が家事の多くを担う家庭は少なくありません。

そのため、リーダーポジションに着くと仕事が増えて帰る時間が遅くなり、家事が手につかなくなることから、そのポジションを嫌がる女性スタッフは多いものです。その分、あなたが単身世帯である場合や、家のことをある程度パートナーに任せることができる場合はリーダー的ポジションにすぐに上がることができます。

介護職には、男性だからこそのやりがいがある

笑顔の男女の介護士と利用者のイメージ
介護業界は女性社会であり、それだけに苦労することも少なくありません。仮にあなたが現在男性中心の会社で働いている場合、転職後は戸惑う事が想像以上にたくさんあると言うことを覚悟しておく必要があります。

しかし、女性中心社会に男性が入っていくと言う事はデメリットもありますが、それは覆すことが可能なものばかりです。また、メリットもご覧いただいた様に数多くあります。

介護業界には、男性だからこそやりがいを感じるチャンスが数多く転がっています。それもあって、私も約10年介護の仕事を続けてきましたし、周りには20年以上続けているベテランの男性職員もいます。

最初は不安が多いかと思いますが、慣れてくれば本当に楽しい仕事です。女性社会も悪くないと思えるようになります。男性職員は介護業界にとって非常に貴重な人材です。あなたが介護業界へ来ることを楽しみにしています。

※こちらの記事は、性質上「男性」、「女性」と性別を大きく2つに分けた記載をしていますが、あくまで性差別を目的としたものではございませんことをご了承ください。

こちらの記事も読まれています