介護職は、給与が低いとされています。給与が不安で、介護業界になかなか飛び込めずにいる人も少なくないでしょう。

令和元年に行われた調査によると、介護職の平均給与は335万5,108円でした。この金額は、日本全体の労働者の平均年収よりも100万円程度低い金額になります。

ただし、介護職でも給与アップのためにできることは多くあり、それらを実践すれば、平均以上の給与も期待できます。

気になる最新の介護職の給料事情をデータを読み解きながら解説していきます。

介護職の平均的な給料とは?

まず知っておきたいのが、介護職の現状や「平均月収、年収、ボーナス額」といったデータを確認したいのならば、公益財団法人介護労働安定センターが実施している「介護労働実態調査」を参考にするようにすることです。

「公益財団法人介護労働安定センター」とは、介護労働者の雇用管理の改善、能力の開発・向上、その他の福祉の向上を図るための総合的支援機関で、定期的に介護に関する調査等を実施しています。

2020年8月にも、全国の介護保険サービスを実施する事業所のうちから18,000事業所を無作為抽出にて選定し、21,585人の介護職員にアンケートを取り、給与や労働環境を調査しています。このデータを参考に介護職の給与事情を探ってみましょう。

令和元年の平均月収/賞与/年収について

「介護労働実態調査」によると、令和元年の介護職全体の平均的な月収は231,135円でした。職種別の月収は以下の通りでした。

平均月収

  • 介護職全体の平均月収:231,135円
  • 訪問介護員:212,281円
  • 介護職員:212,455円
  • サービス提供責任:246,373円
  • 生活相談員:251604円
  • 介護支援専門員:257,279円
  • 賞与の平均額

  • 労働者全体:581,488円
  • 訪問介護員:428,909円
  • 介護職員:541,988円
  • サービス提供責任者:599,029円
  • 生活相談員:649,719円
  • 介護支援専門員:680,934円
  • 参考:令和元年度 介護労働実態調査結果について | 介護労働安定センター

    月収にせよ年収にせよ、一番多くもらっている介護の職種は介護支援専門員でした。

    さて、この調査の結果により介護職員の年収を計算すると、

    (平均月収231,135円)×12+(賞与の平均額581,488円)=335万5,108円

    になります。

    令和2年9月に発表された国税庁の民間給与実態調査によると、日本人の平均年収は 436万円ということが分かっています。

    ですので、平均よりも100万円ほど年収が低いということになるでしょう。

    なお、この調査の対象は、正社員として働いている介護職員で、残業代や夜勤手当は、金額に含まれていません

    ですので、この金額よりも高い金額を取得している介護職員も少なくないはずです。

    また、給与が低い施設は、このアンケートに答えていない可能性もありますので、この統計は実情を反映できていない部分もあるかもしれません。

    介護歴9年目で転職回数8回4業態経験をされている「しまぞーさん」に、介護の現場での実際の給与明細、給料条件が良い業態や収入を上げる3つの条件を以下の記事で解説していただきました。実際の給与明細などが気になる方は確認してみてくださいね。

    実は、介護職の給与は減少傾向にある!?

    「介護労働実態調査」は、毎年実施されています。そして、令和元年版の調査結果が発表されたときに、「介護職の給与が下がっている!」と話題になりました。

    平成30年にも同様の調査が行われているのですが、そのときの調査結果は、以下の通りでした。

  • 介護職全体の平均月収:231,553円
  • 介護職全体の平均賞与:579,770円
  • 参考:平成30年度 介護労働実態調査結果について | 介護労働安定センター

    平成30年と令和元年を比較すると、月収では400円、賞与では2,000円も平均が下がっています

    もちろんコロナの影響もあるでしょう。しかし、介護業界では介護報酬改定や特定処遇改善加算の配分ルールが緩和されるなど、平均給与アップのためのさまざまな取り組みもありました。

    それにも関わらず、平均給与が下がっているのは、いささか不安の残る結果でもあります。令和2年度の統計結果は、8月ごろに発表される予定ですので、そちらではどうなっているかをしっかりと確認しておくようにしましょう。

    給料アップのためにしておきたいこと

    介護職員は、ハードな仕事の割には給与が低いです。しかしながら、給料をアップさせる方法もあります。その方法としては以下のようなものです。

    資格を取得し、資格手当をもらう

    介護職員は無資格でも働くことができます。しかし、無資格ではできる仕事が限られてくるので給与も低くなりがちです。

    特におすすめなのは、介護福祉士の資格です。介護福祉士は国家資格なので、これを取得しているだけでも資格手当が付きますし、転職の際にも有利に働きます。

    また、介護支援専門員は、介護職の中でも給与が高い業種です。ですので、介護支援専門員の資格を取るのもおすすめです。

    いずれの資格も取得が簡単な資格ではありませんが、待遇を向上させたいならば挑戦をしてみてください。

    夜勤を増やす

    夜勤は「夜勤手当」がつきます。ですので、夜勤回数を増やして夜勤手当を多くもらうと、給与アップにつながります。

    なお、夜に強い人ならば、夜勤をメインに働く「夜勤専従」のスタイルで働くのもおすすめです。

    リーダーなどの管理職を目指す

    フロアリーダーやユニットリーダーといった管理職のポジションにつけば、役職手当もつくので、給料アップが望めます。

    管理職になるには、資格が必要ですし、現場で長く働き、経験を積み、マネジメント力を身につけなくてはなりません。

    条件もさまざまにありますが、管理職への昇進を目指してみましょう。

    転職する

    現在、働いている施設の給与が低すぎるのならば、より待遇の良い施設や業種に思い切って転職をするのも大切です。

    介護施設は、規模によって給与も変わってきます。給与を少しでも良くしたいならば、転職エージェントなどを活用し、転職活動をスタートしてみるのも一つの手になります。

    おわりに:資格を取得するなどして給与アップを目指そう

    令和元年に発表された調査によると、介護職の平均給与は335万5108円でした。この金額は、日本の労働者の平均よりも100万円ほど低い数値になっています。

    加えて、介護職の給与は、コロナの影響もあってか減少傾向にあるようです。統計の結果によると、残念ながら介護業界に明るい予感は感じられませんでした。

    ただし、介護職は資格手当や夜勤手当がつく仕事です。ですので、資格を取得したり夜勤を多く入れたりすると、給与アップも期待できます。

    今の施設の給与が低すぎるならば、転職をするのもありでしょう。その際には、転職エージェントの助けなども借りながら、より良い求人を見つけるようにしてください。

    おすすめの転職サイトについては、以下の記事でご紹介していますので、ぜひ確認をしてみてくださいね。

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