音楽療法士とは、音楽を聴いたり演奏したりすることで心身機能の回復と向上を目指す療法です。介護の現場では、認知症の症状の軽減目的で音楽療法がおこなわれています

音楽療法士の国家資格はありませんので、無資格でも活躍できます

音楽を通じて、人々の笑顔を見ることができるので、音楽好きならばやりがいを感じつつ楽しめる職業でしょう。詳しく求人例などを確認してみましょう。

介護職における音楽療法士とは?

音楽療法士とは、その名の通り音楽を通して人々の心身のサポートを行う存在です。

歌を歌ったり、楽器を演奏したりして、体の機能を回復させたり、心をリラックスさせたりします。音楽に合わせてダンスをしたりして体を動かすのも音楽療法の一種です。

音楽療法の歴史はかなり古く、西洋では旧約聖書にも音楽療法に関する記述が存在します。日本では1960年代から社会に浸透を始め、最近では、認知症の予防や改善に高い効果をもたらす療法として注目されています。

療法士と名前が付いているため、国家資格だと誤解されがちですが、音楽療法士は、民間資格となります。ですので、無資格でも音楽療法士を名乗ることはできます。

しかしながら、日本音楽療法学会を中心に、音楽療法士を国家資格にするための活動が推進されているので、今後は音楽療法士が国家資格になる可能性も十分にあります。

  • 音楽を通して人々の心身のサポートを行う存在
  • 認知症改善に効果をもたらす療法として注目されている
  • 国家資格ではないので、音楽知識があれば無資格でも音楽療法士を名乗れる

音楽療法士の役割と音楽療法の効果について

音楽療法士の役割と音楽療法の効果について確認しておきましょう。

音楽療法士の役割

音楽療法士の役割とは、音楽の力で介護をサポートすることにあります。

音楽を聴いたり演奏したりしていると、心が安らぎ、疲労感も軽減されることが多いはずです。これは、音楽には、副交感神経・交感神経を刺激し、脳内物質の分泌を促進したり、抑制したりする作用があるからなのです。

このような音楽の力を活用し、体や心に症状がある高齢者に対して、音楽によるリハビリテーションを行います。

昔懐かしい音楽を鑑賞したり、楽器を演奏したり、歌を歌うことでサポートを行います。

音楽療法の効果

音楽療法は、特に認知症の症状軽減に役立つとされています。

簡単な楽器を演奏したり歌を歌ったりしていると、脳が活性化しますし、気持ちを落ち着かせていくことも可能です。

さらに、子どものときや若いころに流行した唱歌や歌を聴いたり歌ったりすれば、その当時のことを鮮明に思い出し、自分自身を取り戻すきっかけづくりになります。

  • 音楽療法士は音楽によるリハビリテーションを行う
  • 簡単な楽器を演奏することで脳を活性化させることができる
  • 若いころに流行した唱歌や歌を聴いたりすることで脳を活性化させる効果が期待できる

音楽療法士の仕事内容

音楽療法士は、医療・福祉・教育の現場で働き、子どもから高齢者まで幅広い世代の心や体のリハビリをしています。音楽療法の方法には、大きく分けて2種類あり、それぞれの方法を使い分けつつ、療法を行います。

受動的音楽療法

音楽を聴く療法方法です。歌や演奏を、個人または集団で聴きます。高齢者が若かったころに好んで聴いた音楽を聴くことで、リラックスしたり感情を落ち着かせたりすることが可能です。

音楽を聴いて楽しむことで、感情を変化させたり、緊張をほぐしたりするのです。

能動的音楽療法

能動的音楽療法とは、演奏する療法方法です。個人または集団で、楽器を演奏したり歌を歌ったりします。演奏を通じて身体を動かすことで、気持ちを落ち着かせたり、思考を整理させたりします。

音楽療法士のやりがい

音楽療法士のやりがいとは、音楽を通じて多くの人を幸福にすることができる点にあるといえるでしょう。音楽が好きで、音楽の力を借りて、多くの人を笑顔にしてあげたいと感じている人ならば、楽しい仕事だと思うことができそうです。

音楽によって、人々の心身の健康の増進や維持に深く関われることには、やりがいを感じられるはずです。

認知症の方に懐かしい音楽をきかせてあげて、「そういえばこんなことがあった」と自分自身を取り戻す手伝いをしてあげることも可能です。音楽療法の活動を通じて、患者が笑顔になったり明るくなったりする姿をみることには大きな感動を覚えるはずです。

また、音楽療法士は、国家資格として認められておらず、まだまだ開拓の余地がある分野です。音楽療法の効果を国に認めさせたり、地位を向上させたりする活動を行えるという他にはないやりがいもあります。

音楽療法士が活躍できる施設とは?

音楽療法士は、さまざまな現場で活躍することが可能です。主な職場としては以下のようなものがあります。

  • 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
  • 介護老人保健施設
  • 通所リハビリテーションセンター
  • 障害者福祉施設

さまざまな現場で音楽療法は必要とされているのです。

音楽療法士が活躍できる転職先・求人情報

音楽療法士が活躍できる実際の求人情報をみてみましょう。(※2021/3現在の情報です。情報は変わる可能性があります。)

音楽デイサービスでの正社員の求人

音楽 (ピアノ)の力を通じて、高齢者の気持ちを豊かにしたり機能回復のリハビリを行ったりする仕事です。音楽療法士の資格は持っていなくても応募可能ですが、音楽大学(短期大学)卒業者、又は同等のピアノスキルを保有していなくてはなりません。

基本給は、172,000円~で、資格手当:5,000円~10,000円です。

リハビリ重視のデイサービスでの正社員求人

作業療法士や理学療法士が常駐している施設で、入浴や排せつ、食事などの身体的サポートや、買い物や掃除、洗濯など日常生活のサポートを行いつつ、音楽療法も行います。音楽療法士の資格の有無は不問で、月給制:140000円~で、賞与年2回2か月分です。

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音楽療法士になる方法

音楽療法士になる方法を確認しておきましょう。

音楽療法士には資格が必要?

まず、音楽療法士になるには資格は不要です。ピアノなどの楽器が演奏できたり、音楽大学を卒業していたりすれば、音楽療法士として活躍できます。

音楽療法士に国家資格はないので、活動するにあたって絶対に必要となる資格はありません。

音楽療法士の資格取得のメリット

音楽療法士には、日本音楽療法学会の「学会認定音楽療法士」、全国音楽療法士養成協議会の「音楽療法士(専修、1種、2種)」があります。この資格がなくとも、音楽療法士になることはできます。

ただし、専門性の高い仕事であるため、働く場所によっては民間の認定資格を保有していることを応募条件としている例も少なくありません。

資格があれば、養成校から仕事を紹介してもらえる可能性も高いので、音楽療法士としてしっかりと活躍したい人や自身の音楽スキルを証明する方法がほしい人は資格を取得するのもおすすめです。

音楽療法士の資格のとり方

音楽療法士の資格は、日本音楽療法学会の「学会認定音楽療法士」や、全国音楽療法士養成協議会の「音楽療法士(専修、1種、2種)」があります。

学会認定音楽療法士

学会の認定校で必要なカリキュラムを修了し、「学会認定音楽療法士」資格合格後、「学会認定音楽療法士」に認定されます。

音楽療法士(専修、1種、2種)

協議会の加盟校の養成課程を修了することで、卒業と同時に「音楽療法士」の称号が付与されます。

音楽療法士資格取得のための勉強方法とは?

音楽療法士資格取得のために必要なこととは、養成校や認定校で学んだことをしっかりと復習しておくことです。

音楽療法士の資格合格率は公にされていませんが、養成校で日ごろから、音楽スキルを磨き、音楽療法の座学で学んだことをしっかりと復習しておけば合格できるようです。

おわりに:音楽でたくさんの人を幸福にしたい人に音楽療法士の仕事はおすすめ

音楽療法士は、音楽のリラクゼーション効果などを利用して、心身の機能回復を図る専門家です。介護の現場では、認知症の患者の機能回復に優れた効果をあげています。

音楽療法士は、国家資格ではありません。ですので、音楽が好きで得意ならば、その日から音楽療法士として活躍することも可能です。介護の求人の中には、「音楽が得意ならば資格の有無は問わない」という求人も少なくありません。

しかし、資格があれば、養成校から求人を紹介してもらえたり自身の音楽スキルを証明したりすることもできるので、取得をして損はありません。音楽が好きならば、ぜひ、音楽療法士への転職を目指してみてください。

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