社会福祉主事とは、福祉の現場で働いている公務員を指します。社会福祉主事になるには、社会福祉主事任用資格を取得し、公務員試験に合格しなくてはなりません。

難易度はかなり高いといえますが、社会福祉主事は、公的機関を訪れた高齢者の悩みを解決し、笑顔を見ることができるのでやりがいがあります。さらに、公務員なので将来も安定しています。

詳しく確認していきましょう。

社会福祉主事とは?

社会福祉主事とは、福祉の現場で、相談員として働いている公務員のことです。社会福祉主事の特徴をまとめると以下の通りです。

  • 社会福祉主事は、都道府県や市町村で社会福祉に関わる仕事を行う
  • 公務員試験に合格しなくては社会福祉主事を名乗れない
  • 生活指導や適切なサービスを教えるのが仕事

社会福祉主事は、全国に約1,200か所ある福祉事務所で、福祉に関する相談を受け付ける存在を指します。社会福祉主事になるには、「社会福祉主事任用資格」と呼ばれる資格が必要になってきます。

「任用資格」とは、特定の職業に就くために必要な資格で、ただ取得しただけでは効力を発揮しません。特定の職業に就いてからのみ効力を発揮します。

まず「社会福祉主事任用資格」を取得し、地方公務員試験に合格し、福祉事務所などに配属されて、はじめて「社会福祉主事」を名乗れます

この資格を持っていても、民間の病院や介護施設などに勤めているのならば、「社会福祉主事」は名乗れないので注意が必要です。

社会福祉主事の主な仕事は、社会福祉相談に乗るということがあげられます。

高齢者や障害者、生活困窮者など、福祉サポートが必要となる人の自宅を訪問したり面接をしたりして、現状を把握していきます。その後、必要な福祉制度の紹介をしたり、助言を行ったりします。

社会福祉主事が活躍できる現場

社会福祉主事が活躍できるのは、社会福祉行政、相談機関 といった公的機関です。

さらに、社会福祉主事任用資格を活用して、高齢者施設(特別養護老人ホーム、デイサービスなど)、児童福祉施設(児童養護施設など)、障がい者施設(精神障がい者社会復帰施設など)でも活躍できます。

ただし、民間施設で働く場合は、社会福祉主事を名乗れません。相談員と名乗ることになりますので注意しておきましょう。

介護職における社会福祉主事の役目

社会福祉主事の任用資格保有者は、公務員として働くことが多いです。しかし、社会福祉主事の中には、相談員という職名で、介護職で働いている方も少なくありません

相談員とは、生活相談員とも呼ばれる存在で、介護を受ける本人やその家族の悩みを解決し、施設との調整や手続き・地域やその他コミュニティとの連携などを行います。

利用者と施設や地域を繋ぐ仕事をし、さまざまな調整を行います。

相談員の仕事について、詳しくはこちらの記事で確認できます。

社会福祉主事は、介護職において、相談を通して利用者の不安を取り除くという役目を果たすといえるのです。

社会福祉主事の仕事内容

社会福祉主事の仕事内容は、現業員(ケースワーカー)と視察指導員(スーパーバイサー)2つに分けられます。

現業員(ケースワーカー)

現業員とは、福祉事務所を訪れた人の対応などを行う人のことです。何らかの問題を抱えている人の相談に乗って、生活を立て直せるように支援を行います。

面談などによって現状を把握し、必要に応じて医療機関や助成制度を紹介するなどします。

さらに、生活保護費を支給することも大切な仕事です。生活状況の情報などを面接や訪問により得て記録に残し、生活を立て直すための助言を実施していきます。

視察指導員(スーパーバイサー)

視察指導員とは、現業員を指導して監督するのが仕事です。たとえば、生活保護の手続きに関する業務が滞りなく行われているかを管理したり、福祉事務所で働く職員の管理をしたりします。

生活保護申請に対して受給資格があるかどうかを調査し、家族の生活状況や資産の調査などを行い、最終的な受給の決定・不決定を決定します。

社会福祉主事の平均給与

社会福祉主事の平均給与は、公務員の俸給表に沿って支給されます。平成30年に発表された「地方公務員給与の実態(※)」では福祉職の平均月収は28万6889円ですから、これが社会福祉主事の平均的な給与になります。

(※)参考:平成31年地方公務員給与の実態 第5表より

社会福祉主事になるには?

社会福祉主事になるには、社会福祉主事任用資格を取得し、公務員試験に合格する必要があります。

社会福祉主事任用資格を取得する方法

社会福祉主事任用資格を取得する方法は5つあります。

大学等で指定科目を3科目以上履修して卒業する

福祉系の大学や短期大学等で、厚生労働大臣が指定する科目を3つ以上履修して卒業すると、社会福祉主事任用資格を得ることができます。

指定科目は年度ごとにかわるので、注意が必要です。なお、社会福祉主事任用資格には国や自治体が発行する証明書はありませんので、任用資格の条件を満たしているかどうかは、大学の成績証明書などを提出し、証明する必要があります。

所定の学校の通信課程を修了

社会福祉主事は、通信課程で1年間学ぶことで取得することもできます。通信課程は、全社協中央福祉学院社会福祉主事資格認定通信課程もしくは、日本社会事業大学通信教育科が開校しています。

しかし、どちらの学校も社会福祉事業の現場で働いている人を対象としていますので、無職や学生の方はこの方法で社会福祉主事になれません。

指定養成機関を修了

社会福祉に関わる専門学校のうち、指定校(全国37校)で、指定科目を履修し卒業することで、社会福祉主事任用資格を得ることができます。

都道府県等講習会を受講する

都道府県等が実施する社会福祉主事認定講習を受講すれば、社会福祉主事任用資格を得ることができます。

ただし、この講習を受ける資格があるのは、すでに公務員として、社会福祉事業に従事している場合です。

社会福祉士もしくは精神保健福祉士の資格を保有している

すでに社会福祉士もしくは精神保健福祉士は、その資格をもっているだけで社会福祉主事任用資格を得ることができます。

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(※2021/2現在の情報です。情報は変わる可能性があります。)

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おわりに:社会福祉主事は、介護の現場で相談員としての役目を果たす

社会福祉主事は、公務員として福祉の現場で働くのが仕事です。悩みを抱える高齢者に適切なサービスや行政機関を紹介する役割を担います。

公務員としての採用になるので、まずは公務員試験に合格しなくてはなりません。その上で、社会福祉主事の任用資格を取得しなくてはならないので、道のりは険しいものがあります。

しかし、公務員ですので将来は安定していますし、高齢者や社会福祉に関する悩みを抱えている人の悩みを解決し、感謝されるというやりがいもあります。ぜひ、目指してみてください。

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